283 戯合

本作品は群像劇です、目線、日時にご注意下さい



3/4 20:00


本日も晴天、気温、天候共に良好、、であったのだが

ドールが目覚めたのが六時半、なのに七時過ぎには目を閉じた

早寝過ぎる就寝だがしょうがない


何時間くらい太陽光に当てれば、それこそどれくらいの期間起きていられるのかもいまだに分からないのだ


と言うか本人曰(ほんにんいわ)く


※前半だけで読まなくて良いや~つ  後半一人喋りです※

「目を閉じているだけで更新や保存、調整をしているのだけれど?


そう、随分と色々な事を押し付けて来るのね

何かしら? その、子供が書いた様な、、図式? 設計図と呼ぶのには、とてもじゃないのだけれど、、そうは呼びたくないわ?

例えるのなら


、、紙、、かしらね?


仮にソレ通りにしたとして機能しない、優しく言っても不可能、不備だらけで終わると思うのだけれど? 全体的に造りを見直した方が良いと思うわ?

エルフに関しても、、多少知識が無いでも、もう少し賢い種族だと思っていたのだけれど? それともアナタの使い方が悪いのかしら?

アナタ方が思うモノを設計、建築するには分かり易く言うと周囲の内部構造、地形情報を断層撮影し且つ保存、それを幾つかの方程式に当てはめながら、、そうね、例えばフーリエ変換だったりそれこそ各部位の吸収率をxとし連立方程式を立て、、、」



・・・



活動しているらしい



更新ってアップグレードとかもしてんのかな?とかは思ったけど知らん所で目一杯(めいいっぱい)働いてくれてそうなので邪魔しない様に「おん、そっか~」としか言えなかった、しリッツは関心半分すげぇへこんでた


機械に気を使っているなんて不思議かもしれない

けど俺からしたら生きてるのと変わらないってかそのまんま命の恩人だし、そうじゃなくても常識人方面のポジションなんだ


知りたい事、聞きたい事も山ほどある



けど



無理させたくなくて



なんならエバがどう感じてどう動くかとかの方が多分、俺なんかが閃くモノより『良い』んだろうし



って事でアルにスマホを見せるのは

「電池の都合もあるから明日みんなが返って来た時にエバが元気そうならそん時全員でもっかい見よう」って延期にしてもらった

「ほら、ライアとかも見て無いし」って、、



まぁ、、、言訳だ



本当は少人数で見る勇気が無いだけ


大人数であれば誰かしらフォローをしてくれる、と  また  逃げただけ





全く    本当に





「カカカカ、まぁたうじうじと~なっさけないのぉ」


随分と卑屈(ひくつ)になった三十路を見かねた赤鬼、、神様が頬を捻(ひね)る


「い˝っ!ま˝っ  いいいい マッzイ˝タh」


その人差し指と親指は加減を知らないのか


マジで取れたかと思った


「お~お~ど~せ考え過ぎてドツボにハマっとるだけなんじゃろ? ここ最近ずっとしみったれとるのぉとりあえず飲むぞ~」


(待って?え? 本当に神様なの?  ってか神様ってそういうのなの?)

ドエムじゃないんだけど

ぼやっとしていた目が刺激で覚めた様な気がした


「いっつぅマジ、、はぁ  カセンさぁ」


「お~?」


「あ~、えっと男の子なのにこんな事言うのって卑怯かもとか思うんだけどさ」


「あっはっは、まぁ~た守って~ ってやつかの? ってか男の『子』って!」

三歳児がヒヒヒと手酌で自分のグラスへと注ぐ






「正直、こんままだと      逃げたい」






注ぐその手を忘れ


薄っすら赤い瞳を大きくした赤鬼が二三度


ゆっくりと瞬きをする



「あ~嘘嘘! じゃない、、嘘 では 無いんだ   投げ出したい、色々 無理だしダメだし」


「ジン」


「いまだにちょいちょい心臓がズキズキするんだよ、超怖い  っつかバンジージャンプすら二度としたくない、のに   なんだろ? 死ぬってのが想像出来て怖いとかじゃなく、、いや!怖いけどさ、身近に見ちゃってたり」

「まぁまぁジンのそういうトコは良い所でもあるんじゃが、色々一気に起こり過ぎてるしのぉ」

「だからさ!」


自分でも半分何を言ってるのか分からない


こんな言い方、カセンに甘ったれてる様な気さえする



けど



「強く  なりたい」


つい口に出してしまった


そんな立場でも無いのに


少し詰(なじ)る様に


「何も出来ないのが怖いんだ、、どうしたら良い!?」




・・・・・・




「参った、、そうじゃな   すまんかった、守ってやるとか言うとったのに」

溜息も吐かないで優しく呟いた


(え? 待ってそういう反応!?)


そんな言葉を聞きたい訳じゃない



から



「あっ! いやいや!違う違う違う!!待ってくれ 待って!マジで違う」

棚の酒瓶を適当に掴み、カウンターから席の方へと回った


必至だ


らしくない反応に超本気だ


俺だってずうううっとグチグチしていたい訳じゃない

頭の中で整理出来ていなかったのもある


「ごめんごめんごめんごめん!カセンだから言っちゃった的な!? そんなんだから! アルの話終わって早々二度目みたいになっちゃうじゃんか違う違う!  なんか、こう、神様とか聞いちゃったし? 世の物語みたいになんかあったらな~的な?  そんな感じ、、いやちょっとは強がってっけど違うよ!とにかく俺が悪かった!!」




「お前にはそんな事言わせたく無いんだよ!」




なんか告白みたいになってしまった




それを聞いて、見て、本人はニヤニヤしてるし


ツインテールと行商人がキャーキャー言い出した


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