125 経緯

本作品は群像劇です、目線、日時にご注意下さい



12/13 12:00


それにしても、周りに建物が少ないせいなのか まぁ寒い


電気という概念が基本無い為暖房なんてものは存在しない


夏は自然の暑さにヒィヒィ言わされたものだ



しかし!



この冬を乗り切る為に我が友キーロが送ってくれたモノがこちら


てってれてってってー! 手作り簡易ストーブー


中に薪を入れるタイプで少々重いが持ち運び可能 しかも4台

(これで寝室も暖かく過ごせます)



え、ギルドの生活事情とかどうでも良い?


まぁまぁ、折角ここまで読んでくれたんだ、レビューの一つでも書いてっておくれよ




・・・・・・




冗談はさておき



シエルが瀕死だった『あの日』 ラフィの背中で俺は考えた

どうしたら救えるのか、切断された腕はどうしたらくっつく? 出血多量とはどうすれば良い?

縫合に輸血 とにかく病院、医療施設だ、医療施設と言えばなんだ 電子機器か


思い出したのは

遺跡の地下で見たスパコンやエレベーター、電子ロックの扉、、概念が無いハズの電気と言う存在

それと地下発電所で出会ったドール エバの顔がよぎった


そう


そのマスターであるキドナと言う人物なら、もしかしたら



確信は無かった



接触して良いものか、、いけない存在だとも感じていた





いや





関係無い





すぐにでも呼吸が途絶えてしまいそうな仲間、シエルを救う方法はそれしか思いつかなかった

もうそれ以外考えられなかった、、願う事しか




結果から言えば   成功


室長と呼ばれたキドナと言う女性は休憩する様なブースから出て来ると軽く微笑んだ

すぐに外へと連れ出し容体を見せると別の施設へと移動する様に提案されすぐに馬車が用意された

揺られながらもカセンが巫女の名を呼び続ける、移動時間も不安でどうにかなりそうだった


先程のラボに似た作りだがもう少し大きな建物に到着した

「そこの奥に一つ部屋がある、、いえ、案内を呼ぶから貴方達はここで待っていなさい」

そう言うとキドナは何人かの助手を連れ巫女と共に奥へと消えて行った


10分もしないうちに現れたのはキーロだ、互いに驚きながらも一つの部屋に通された

「とりあえずお湯も使えるので、、あ~、着替えられる物も持って来ますね?」

カセンの下着を目にしキーロは部屋を飛び出して行った


・・・


きっとなんとかなる


狭いシャワールームに女性陣だけをぶち込みまだ収まらない鼓動を、自分の脳を 兎に角、、言い聞かせる



簡易的な着替えとシーツを持って来たキーロが暖かいお茶を入れてくれた

女性陣も加え、話をすり合わせていると二時間もしないうちに使いの人に呼ばれた



そこにはベットが一つ



綺麗な姿で寝息をたてる巫女がいる

先程まで真っ白だった顔色も大分良い



何をしてどうなったか等は分からない



だが







良かった






膝から落ちる思いだった



少し遅れてキドナが部屋に入って来た


良く分からないが感染症とかそういうのは大丈夫なんだとか

止血もだが、ラフィの処置が功を奏したのと

それと、不幸中の幸い  切り口が綺麗だった   らしい


だからなんだ、もうこの世にいない相手だろうと、、憎悪と言う感覚が変わる事なんて無いのだが



まぁでも、何はともあれ



俺は嗚咽交じりに泣いた








本当に









良かった

















その後はキーロを連れ、用意してもらった部屋に戻った


カセンがどこからか持って来た酒を皆で軽く飲みながら、泣きながら、、談笑した   自分の手首の事など忘れて


すぐにラフィが寝たかと思ったら脱ぎだした辺りでお開きになった



多分部屋の中ではまだカセンが一人で飲んでいる



俺はキーロと外に出て残りの一杯を飲みながらあれやこれやと話をした

最近のみんなの事、店の事、アルの事、、、遺跡での事


馬車まで散歩して例のモノもキーロに触らせた


勿論俺専用では無かったので反応した




良く分からないしロリ巫女の事で頭の整理が追い付かないから部屋に帰って寝た




次の日の朝
















ラフィが騎士団に連れて行かれた


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る