雨が止むまで、キスをして

春嵐

01

 雨。まだ、やまない。


 外回り。いつも通りの道。この先の取引先と雑談をして、次のお得意さんに資料渡して。その後いったん会社に戻って、少し資料いじってから社長とごはん食べて。


 なかなか、やることがあるなあ。


 スカートが濡れないように、注意しながら歩く。最近買った新品だし。


 私服。


 私服で外注を取りに行くことができる、不思議な会社だった。だからここに入った。特に私服のセンスがあるというわけではないけど、スーツは着たくなかった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る