「ああ、飄逸なる我が旅路に幸あれ……」

「ついに離婚か」

「そんなに酷くない。数日モーテルで過ごしたら、白いひげと赤い服とプラスチックのレーザー銃を買って家に帰る。窓を割り、駆けつけた警備員の前で熱いキスをする」

「トナカイは？」

「拍手してくれ。そしたら俺のターキーを食わせてやる」

・飄逸（ひょういつ）……世俗のわずらわしさを気にしないでのびのびしていること。また、そのさま。goo辞書より

（出題者：トポ）

　今回で最後となります（シリーズ外作品が次話以降に並んでいますが、時系列的にはここが最後です）。

　トポさんを初め、お題を出して企画を続けてくださった方々には感謝を。自分なりのやり方ではありましたが、普段ほとんどやらないしやったことのない掌編に挑戦する機会を設けて頂けて嬉しかったし楽しかったです。

　なお、あとがき的にここに書いてしまいますが、本作の“話劇”はPS4のゲーム『ウォッチドッグス２』のNPC同士の会話を参考にしていました。ゲーム中に通行人のスマホをハックして通話を盗聴できたりするんですが、とてもセンスがいい上に、会話だけでストーリーや背景が理解できるまさに“話劇”になっています。また、B級映画好きのレギュラーNPCもいて、二人の男のうちの片方は彼がモデルです。とてもゴキゲンないいゲームなので、ひっそりとオススメしておきます。

　以降はシリーズ外となった単発の作品群です。よろしければご笑覧ください(*´ω`)