ポラリスは嘘

長時間露光ちょうじかんろこうでやっと見えてくる天に風穴ポラリスは嘘


冬北斗ふゆほくとあなたと暮らすために見た星座盤への淡い妄信


アルデバラン私をさらうこともなく夕張ゆうばり色に輝いたまま


天狼てんろうは私を照らし暖燈だんとうはあなたの家の妻と子のもの


変わらないものはないって言ったのに落ちてはこないポラリスは嘘


もうあなた見つけられない枯木星なみだを拭う指が暗くて


水瓶座流星群は五回ある星渇れるまで泣く泣く泣く泣く


寒昴かんすばる冷えた手をとる友がきの滲むきらめきあたたかさあい

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