第2話 一日
シャワーを浴びながらいつもの疑問を繰り返していた。
“なぜ俺は能力を使えないんだ”
ルイナさんは色々な能力(スキル)を使える。
炎を出したり、水を操ったり。世の中の人達だって使えて当たり前だと言うのに、、、
というのも、人体にはプロテクトコアという永久免疫システムが生まれながらに移植されている。その動力源であるフェイスコア。
これは永久動力であり、人体は順応、進化を遂げていった。その中でスキルの発祥に至ったわけだ。
はるか昔の御先祖達は、世界的な感染病の流行の中、プロテクトコアを発明し感染病の魔の手から逃れた。おかげで現代の私たちは、風邪やインフルエンザといった病気は完全になくなったのだった。発明の代償か、今や“人外種”の被害が社会問題となっている。
「う~ん~」
スキルが使えなきゃルイナさんに迷惑かけっぱなしだしな。俺もハンターになってお金を稼げるようにならなきゃな!
うっし!きめたぞ!
ルイナが仕事に行ったのを見届けると、
よし、スキルの勉強しなくちゃなと、ルイナの書斎から本を1冊引っ張り出してきた。大きく、分厚い本だ。ルイナからは口うるさく書斎には入るなと言われていた。
あとは、なんと言っても体力だな!
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ガチャッ
「うぃ~~かえったぞぉ~」
あり?ディーンのやつ寝てんのか?電気ぐらいつけろよな~
もう夜遅いし、寝てんのか?
「ディーン?寝てんのかー?」
パチッ
真っ暗だった部屋に光が溢れる
!?!?!?
レイナは目の前の状況を理解するのに時間がかかった。
「あっ、ルイナさん、おかえり、、、」
やばい、本読んでるの怒られるかな
こりゃ、晩御飯抜きだな...
「あ、あんた本読めんの?」
本、、、ん??
ルイナに文字の読み方は教わった。
「この、暗闇の中で読めてたわけ?」
「う、うん」
確かに本を読んでいた。
「汗でカーペットびっしょりだけど、、、
いつからしてたわけ?」
ディーンは腕立て伏せの体制のまま顔をルイナに向けて話をしていた。
「朝からずっと?」
「う、うん」
ん?...朝“からずっと”???
首を180度回して窓の外をみた
え、もう夜だ、、ん!?
「「朝からずっとやってたの!?」」
2人の声が重なった。
「てか、私の本勝手に読むなー!!」
「ごっ、ごめんなさーーい!」
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