狼の変化と変調①
変化は突然に。
兆候ってのは出てる。薬を飲んで引き篭もる。
魔力の放出が追いつかない事で起こるらしい。
“体内を魔法で変化させた状態”
全獣化っていう大人には珍しい症状。子供だったら種族的にあるらしい。
どっかの秘境に居そうな種族だけど、記録にはあるらしいよ。
オレ、調べたから。
情報部なんてものに横の繋がりが薄く、クセのある奴が多いから居心地は悪くなかった。
浮くからな。
犬獣人は特に、似た姿で違和感が強いようだ。群れで過ごせないと爪弾きは当然か。
まあ、そんな扱いにも慣れた。冬は全獣化を抑える薬を買える商人に会うため動く。『極北の城』で会うことになった。特殊な薬草が必要で、薬学を教えてくれる場所。
オレも何回か受けたっけ?研究者ってのが怖い顔だったな。魔木を研究しているって、採取にも出てたな。
もう冒険者でいけるんじゃね?っていう体格が記憶に残っている。
正直、閉鎖された城での暮らしは、暇だった。
「女の子を追い回す仕事。」
そんな仕事を渡して来たコイツが、犯罪者だと思う。
監視の仕事を受けた。断るのもメンドウだ。しっかり出すもの出させて、良い酒が飲みてえ。
(こんな閉鎖的な場所で監視なんてバカじゃないのか?)
もちろん見つかった。巡回の兵士に、だ。
これを想定して仕事を回してやがって!心中、笑ってやがったんだろうなっフン。
所属と任務中だと説明して、なんとか追い払う。情報部がなんか言うだろ。いや、あそこに近づくのはイヤだろうな。精神攻撃される。
寒い外からの監視に、それほど移動も少ないので楽は楽だったが。
(標的にもバレてた。)
そもそも歩き方とか、素人のそれじゃないよね〜。
狩人?
そんな感じで、ウロウロしてたオレがさー。護衛におさまってた。
どいうこと?
押し付けられたのだ。なんたって竜人が側に居るって事だからな。
まあ?このロードって男には、興味があった。
男色じゃねーぞ?
番至上主義と言われる竜人
話には聞くが実際に見れることは少ない。
篭ってるか上層部と関係で下っぱには、かんけーね〜。
そう思ってた。番至上主義、番狂いと呼ばれる種族。狼獣人もそう言われてっけどな。
番を見つけて、狂い始めるているんじゃないか?
そう危惧していたんだケドー。当の番<ツガイ>である筈のセリちゃんが飄々としてたのにびっくりだった。
後、おっちゃんではない。オレ、まだ若いのよ。
んー。当のロードも暴走っていうか浮かれきってる。氷の竜人はどこいったよってくらい。
ま〜あの程度なら、城の崩壊とかないだろ。
セリちゃんにケガひとつもさせなければ、な。
なんかそれがヤバいって。
ん?オレのせいになるんじゃねーか?ハァア??
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