第206話 2020年三月前後?(7)
それにさ? 古から日の本で暮らし。異性を手玉にとり、傀儡。騙すことで大変に有名……。数々の物語に出演をする妖狐の長の一人であり。世の男女の仲に詳しい上に。地霊の姫巫女でもあるおさん狐さまとは違い。彼女の夫である山田瞬は未だ若いのだ。
だから二人の仲慎ましい暮らしが長くなればなるほど。おさん狐の夫である山田瞬は直ぐに、妻であるおさん狐さまへと嫉妬心をあらわにして拗ねてくるのだ。
それこそ? 彼女の家臣の者達……。オスの妖狐や他の妖怪でも、おさん狐さまを訪ねてきたら、もうそれこそ大変なのだ。彼ら? そうおさん狐さまに御用があるからと訪ねてきたオス達がいるとは、山田瞬自身も不満を漏らさずに『ニコニコ』と、朝陽のように微笑みを浮かべ会話を聞いてはいるのだが。いざそのオスの者達が帰宅をすれば急変──。『あの男は誰だ?』
『おさん! あいつはとはどう言う関係なのだ!』
『おさん! あの妖怪は? お前の元彼氏じゃないのか?』と。
おさん狐さまから根掘り葉掘りと問いかけ訊ねてくるから。彼女も大変に困る。と、言うか? 夫の嫉妬心がわずらわしくて仕方がないので。今頃は、おさん狐さま自身に用事があれば。妖狐の女性が話しを聞き──。代役として訪ね、報告をしてくるようになったのだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます