第27話 少し疲れて、沢山元気をもらった。
記念枠2回目から一週間が経ちました。
あれからちょくちょくSNSで「コラボしませんか?」というお声を頂いておりまっす。記念枠前からも何件か来てたけど、記念枠後はもっと来たよね。びっくり。
嬉しい反面、流石に全部とコラボしようとしたら自分のソロ配信の時間が無くなっちゃう。あとお誘いしてくれてる相手も慎重に選ばないとね。相手のSNSとか配信見に行ったら、ちょっとヤバそうだったのも何人か居たし。フォロワーさんからもメッセージで「この人はやめたほうがいい!」と情報が送られてきたり。
勿論全部鵜呑みにしないよ。自分で調べたり、配信見たりして確認してるし。
今の所嘘情報とかはないから、フォロワーさんに恵まれてるのかなとは思う。
なんというか、記念枠後から、Vtuberというモノが全面的に出てきた感じがする。
前まではVtuberっぽい感じだったのに、今は少しずつ表に出てきてて、何かをやるにも発するにも気をつけないといけない。元々気をつけてはいたけど、ここ最近はちょっと考えすぎて、なんだか疲れが溜まってる気がする。変に抱え込んでるのかもしれないし、これがVtuberというものなのかもしれない。……うーん、めんどくさい。
しかし弱音を吐いててもどうしようもないので、とりあえず頑張る。
適当に頑張って、そんでまぁ、ダメそうだなってなったら辞めよう。
よーし、ほどほどに、でも待ってくれてる視聴者さんには全力で、頑張っていくぞい。
「……はい!ということで、今回のゲストは雹夜さんです!」
「皆さんこんばんは。紅雹夜です。今日は宜しくお願いしますね」
「宜しくお願いします!
いやぁ、まさかコラボしてくれるなんて思わなかったです!」
「こちらこそ、自分なんかを誘っていただきありがとうございます」
とりあえずお誘いしてくれてるコラボにいくつか答えていこう。
今の所は同じ個人勢の人だけ来てるから、大丈夫そうな人とは全員コラボするぞい。せっかくお誘いしてくれたからね。張り切っちゃうぞー。ちなみに今回のは男性のVtuberさんだよ。仲間だね。わーい。
「実は俺、雹夜さんに聞きたい事があったんですよ」
「え、僕にですか?なんだろう」
「その、雹夜さんってめっちゃ良い声じゃないですか」
「自分ではわからないですが、よく言われますね。ありがとうございます」
「いやいや、めっちゃ良い声ですよ!!それで、俺もそういう低い声出すにはどうしたらいいのかなって」
「あー、なるほど。うーん……と言っても、僕のは地声だからなぁ」
「……え、地声なんですか!?めちゃくちゃ羨ましい……」
「はは、ありがとうございます。
……そうだなぁ、アドバイスになるかはわからないけど、聞きます?」
「ぜひ!お願いします!!うわー、嬉しいなぁ!!」
「んじゃ、えーと……例えばですね」
「こう……こういう声とか、ね?」
「……おっ」
「少し声を抑える感じに……こうとか」
「……んっ」
「あとは……こういう声の出し方も……」
「……あっ♡」
「え?」
「あ、いや……つ、続けていいですよ!」
「……大丈夫?」
「だ、大丈夫です!!ささ、どうぞ!!」
「……こう、とか?」
「……あふんっ♡」
「ごめん、ちょっとやめようかこれ」
「えぇぇぇぇぇぇぇ!?な、なんでですか!?」
「なんか身の危険が……うん?」
:ホモになりそう。
:いかん。惚れそう
:好き
:やっぱりホモじゃないか
:これどっちが攻めですか?
:雹くんが受けかもしれない
:ここが楽園と聞いて
:これイラストで描いていいですか?
:むしろ描いて
:描いたらいいね押しにいく
:こんなのが無料でいいんですか!?
:まだ夕方なのになんかエロい
:喘いでて草
:ハァ……!ハァ……!
「よし、低い声はなんとか頑張ってください。じゃあ次の話を」
「えぇぇぇぇぇぇぇ!?」
何故か知らんけど、やたらと低い声の出し方を聞かれる。
地声だから出し方も何もわからんとです。
一応それっぽいアドバイスはしてるけど。
ただたまーに、たまーーに、なんかやべーやつが居て怖い。
流石に身の危険感じる。これが女性だったらどれほどよかったか。
「……では!
今回のゲストの雹夜さんに!
事前に募集していたえっちな言葉を言ってほしいと思います!!!」
「……ちょっと待って下さい。僕、それ聞いてないですけど?」
「あ、あははー……実はこうこうでして……」
「えぇぇぇぇ…………え、それ言わないとダメ?」
「お願いします!!一言だけでもいいんで!!」
「そんな事言われてもなぁ……
まぁ、せっかく募集してくれていたみたいですし、一つだけなら」
「やったー!!じゃあ、この中からどうぞ!!」
「どれどれ……」
1 お前が鳴くまで攻め続けてやるよ……
2 どうした……?もうこんなになってるぞ?変態、だな
3 こんな姿見せられて、恥ずかしくないのか?……雌犬め。
4 今日はとことん、虐めてやる。ほら、こっちこいよ……
「……チェンジで」
「個人的にはですね!!4番がいいかと!!!」
「チェンジで」
あかん、女性もダメだった。
……え?結局言ったのか、だって?…………ひみちゅ。
「はふー……」
:お、どうしました?
:お疲れの様子ですね。
:雹くん壊れる?
:大丈夫?
:コラボで疲れてる?
:最近いっぱいコラボしてましたもんね。
:確かに多かったなぁ。
:コラボからのソロ配信だもんなぁ。そりゃ疲れる。
:というか、コラボした日は休んでいいのよ。
:どうする?今日の配信やめておく?
:雹夜さん、今日は休んでもいいよ!
:雹くんお疲れさまです!大丈夫ですか!?
:大丈夫?雹さん。
「うん、大丈夫ですよ。ありがとうねー。
とりあえず、コラボはしばらくないから、安心かな。
やっぱりあれだね。嬉しいからってあれこれ受けるのはダメだね。
あ、嫌だったわけじゃないからね?
コラボしてくれた方全員良い人で楽しかったよ」
「ただ、今後はもう少し慎重に決めていいかもしれないね。
まぁ、良い経験にはなったかな
とりあえず今日はちょっとグダグダになるかもだけど、配信やっていくよー」
「ということで、今日のほのぼのゲームはこちら。赤マントです。やるぞー」
:ほのぼの=ホラゲーなのか
:知ってた
:どうせホラーと思ったらマジだった。
:ほのぼの?知らない子ですね……
:もう慣れた(慣れてない)
:今回のはそんなに怖くない
:コメントを信じて良いのか?
:ええんやで。
:雹さんがほのぼの出来るなら耐えてやらぁ!!
「このさぁ、教卓の下ってなかなか居心地良いよね。狭くて」
:そこに入ってからもう10分くらい経つんですが。
:もしや怖がってる?
:お?遂に雹くんも怯える日が
:このゲームで雹夜さんが怖がるとは思えない
:普通に気に入って居座ってる?
:場所的には絶対赤マントにバレそうだけど
:わかる。狭い空間いいよね
:借りぐらしの雹夜
:というか、何故バレないし
:ほのぼのしてるなぁ……
「赤マントの後ろを歩いては隠れるプレイが楽しい」
:おちょくってて草
:これには赤マントもイライラ
:若干赤マント怒ってない?
:なかなかに鬼畜
:これそういうゲームだっけ?
:もう慣れた(慣れてない)
:赤マント可哀想
「終わりましたねぇ。いやー、癒やされた」
:癒やされた……?
:雹夜さんの性癖が心配です
:大丈夫?疲れてる?
:やっぱり疲れてるじゃないか()
:これはもう休もう!!
:赤マントを追っかけて癒やされるVtuberが居るらしい
:恐ろしくて草
:今日も楽しかった。
:ゆっくり休んでね!!
「皆さんありがとうね。……それじゃ、今日はこれで終わりますか。
また明日お会いしましょう。お疲れさまですー、おやすみなさい」
はふー……実は結構限界だったり。
いやぁ、良い経験にはなったけど、やっぱ無茶はだめよ。
残ってるコラボは、はやて丸さんとアカネちゃんとのコラボだから、疲れることはないかな。明後日話し合いだし、今日はもう寝て、明日はゆっくり休んで、そんで明後日頑張ろう。 寝るぞ―。今誰かからメッセージ来ても絶対寝るぞー。誰にも止められないぞー。
特に何事もなく次の日が来ちゃった。
こういう時なんか起きるかもしれないと思っちゃったよ。
今までそういう事が多かったから警戒してるのかもしれんね。
しかし何事も無くてよかった。いや、本当に。
ぐっすり寝てたもんね。知ってるかい?今昼の12時よ。
ゴミ出し忘れて怒られるかもしれないと思いビクビクしながら部屋出たら、既にゴミ出されてた。ごめんよ母さん。明日はちゃんと出します。とりあえず、珍しくお腹が空いたのでお昼ごはんを食べよう。冷蔵庫……うーん……食べたいものが無い。
いつもならここで「夜まで待つかぁ」となるけど、んー……たまには、外で食べてこようかな。そこまで急いでないし、シャワー入ってからご飯食べに行こう。
「いらっしゃいませ~。ご注文はお決まりでしょうか?」
「えーと、んーと、エビフ○レオのセット一つください」
いろいろ考えた結果、ちょっと勇気を出してマク○ナルドに来たよ。
親がたまに買ってきては家で食べるけど、今日は更に勇気出して店内で食べるぞい。めちゃくちゃ緊張してるけど、噛まずに言えたのは偉いと思いますね……!!
ちなみに僕はマ○ク派だよ。深い意味はないよ。たまにマ○ドって言うよ。
(うまうま)
うーむ、やはりエビフ○レオですなぁ。
ダ○ルチーズバーガーも好きだけど、エビフ○レオですよ旦那。
たまーに変化球でテリ○キバーガーが食べたくなる。
サイドは基本コー○とナ○ット。たまにポ○ト。どっちも好き。
ぶっちゃけあんま外食好きじゃないけど、たまにはいいかなぁ。
「最近とあるVtuberさんにハマってるの」
「また増えたの?飽きないねぇ」
「いいじゃん別に。……でね?すっごく声がカッコいいの」
「へぇー、男性Vtuber?」
「そうそう!」
「カッコいい系結構いない?」
「いるけど、その人はただカッコいいだけじゃないというか、なんか凄い惹かれるんだよね」
「どうゆうこと?」
「うーん……【きゃー!かっこいいー!】って感じじゃなくて、
【わぁ……カッコいい……!】って感じ?」
「いや意味分かんないし」
「一回聴いてみなよ!その方が絶対早いから!」
「でたでた、聞いたほうが早い論。まぁ別にいいけど」
「ちょって待ってね…………これ、これこれ!ほら、イヤホンつけて!」
「はいはい…………ふーん?」
「どう?どう!?」
「んー……普通かなぁ。イラストと声に違和感はあるけど、そこまでって感じはないかな」
「えぇー……ダメ?」
「ダメじゃないけど、あたしの好みじゃないなぁ」
「そっかぁ……」
「……」
「……もしもーし?」
「……え?」
「大丈夫?急に静かになって真面目に聞いてたけど」
「え?……う、うん。大丈夫。や、やっぱ好みじゃないかなぁ」
「そっか。まぁ仕方ないよね」
「うんうん。あ、一応さ、名前教えてもらっていい?その、参考程度に!」
「え?別にいいけど……紅雹夜さんって名前でね、ボイスも出してるんだよ」
「へぇー…………《small》お、ボイス安いじゃん《/small》」
「どうかしたの?」
「え?いや、大丈夫……あ、そろそろ帰らなきゃ」
「もうそんな時間?じゃあ、帰ろっか」
ほぇー…………あ、いや、違うのよ?
女子高生の話を盗み聞きしてたわけじゃないよ?
隣に座ってたから勝手に耳に入ってきただけで……ほぇー……
…………今日は外出してよかったかもしれないね。
「はーい皆さんこんばんは~。今日も配信していきますよー!」
:始まった!!
:お?今日雹夜さんテンション高い???
:昨日と比べたら結構テンション高い気がする。
:雹夜さーーん!!
:きたぁぁぁぁぁぁぁ!!
:昨日は寝れましたか!?
:おつかれさまー!ゆっくり休めましたか?
:雹くんこんばんは!元気出た??
:旦那来やしたぜ。
:テンション高い雹くんもすこ
:おつかれさまですー!!
:初見です!ボイス買いました!!
:今日も癒しの時間がやってきた。
:ちゃんと休んだか雹夜ぁぁぁぁぁ!!
:様子見に来たぞ雹夜ぁぁぁぁぁ!!
:こんばんはー!!
よーし!今日も配信頑張るぞー!!
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