ダビデの詩篇歌集 SWV22-47

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Heinrichハインツ Schützシュッツ(1585-1672)


 ドイツ中期のバロック音楽* を代表する作曲家。ドレスデンの選帝候の礼拝堂楽長を務める。イタリアの新しい協奏様式、独唱・合唱・器楽の各種コンツェルト、通奏低音バッソ・コンティヌオ* をドイツに移入した点が彼の功績である。彼の音楽は歌詞の内容が音楽上の修辞法を通して表現されることが特徴である。


 ダビデの詩篇歌集はルターの宗教改革百年祭に合わせて1619年に初版が印刷され、歌詞はマーティン・ルター翻訳のテキストを使用している。G.ガブリエーリ*に学んだ複合唱様式が取り入れられている。そのため、非常に大規模な編成を必要とし8声、12声、16声といった合唱編成に加え、二グループの楽器奏者のために書かれている。





*1バロック音楽:1600年から1750年の間を音楽史ではバロックと区切る。他の時代の音楽と区別すべき顕著な特性があるため。ちなみに1750年はJ.Sバッハが死去した年。


*2通奏低音バッソ・コンティヌオ:バロック時代に広く行われていた特殊な演奏習慣(低音部記号バス・クレフを用いて音符の下に数字や臨時記号が付けられた形)を伴う低音パート。


*G.ガブリエーリ:ジョヴァンニ・ガブリエーリ(1554/57-1612)。イタリアの作曲家でオルガン奏者。ヴェネツィア学派の代表的音楽家。


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