ストーカーの話と雉子波くん。


 雪が少し落ち着いてきましたが、今週末。ドカ雪が降るという話。クリスマスなので、実家に帰ろうかと思っていたのに。どうやら、娘たち三人とのクリスマス休暇になりそうな予感です。


 昨日、職場で過去の恋愛話に花が咲いたんですよ。後輩で、恋愛体質の子がいるんですよね。若い頃は彼氏を切らしたことがないという羨ましい子です。そんな彼女も今ではバツイチで、ここのところ縁がないーという話しから始まったんです。


 その子ね。すっごく可愛いんですよ。小柄で、髪もつるつるでね。目もぱっちり。声もアニメ声。私が男子だったら、「お付き合いしてください」って頭下げたいくらい。ところが、男を見る目がてんでダメ。離婚歴のある私が言うのもなんですけど。歴代の彼氏の写真を見せてもらうと、おっさん、おっさん、おっさんのオンパレード。おっさんで金があるならまだしも、無職の奴もいて、彼女がバイトをして生活を支えてあげていた時期もあるという話。

 世の中って不思議ですよね。男と女も不思議です。


 その後、「雪さんはどうなの?」って尋ねられて、過去に想いを馳せてみる。私の若かりし頃は、ともかくヲタク時代。そして、腐女子だったということ。ですから、現実の恋愛には、そう興味もなかった二十代ですね。かといって、一人でこもっているというわけでもない。男の子と夜通し遊んだり、飲みに出歩いたり、よくしていました。


 若いころって、結婚ブームがありますよね。私にもありました。二十代中盤。友達の一人が結婚すると、その二次会で知り合ったカップルが結婚して……って、しばらく友達繋がりの結婚式が続いたんです。ですから、友達の友達の友達、みたいな。二次回のメンバー、いつも一緒じゃん! みたいなパターンです。


 その中で知り合った男性がいました。まあ、見た目クマみたいな人なので、仮にクマ公と呼びます。そのクマ公がね、どこをどう間違ったんだか、私を気に入ってくれたようで、私の親友の彼氏と、クマ公と(ここはお友達関係)、それから私の親友と私という四人で遊びに行くようになったんです。クマ公は、別に好きでもなかったんですけれども、当時流行っていたモーニング娘のライブチケットまでゲットしてくれて、私を連れて行ってくれました。根はやさしいけれども、ひとっつも好みではない。それになにせ、当時の私はBL漫画読んでいたほうが幸せでしたから。彼氏はいらなーいって感じです。ですから、車も出してくれる彼はいい友達だなー、程度に思っていたんです。


 そんな調子ですから、「付き合ってくれ」なんて言われると、もう嫌になってしまって。お断り。お断りしたんですよ。きちんと。だから、私の中では終了です。メールや電話が来ても応じることなく、半年くらいが過ぎたでしょうか。彼のことなんて、すっかり忘れて妄想の世界で生きていたわけです。


 そんなある日。ふと、見慣れない番号から電話が来たので、取ってみると、そのクマ公だったんですよ。


「なんで電話に出てくれないんだよー。おれ、寂しい! もう、うさこちゃんの家の近くに引っ越したんだからね!」


 って言うわけ。——おおおおお。き、キモイ!! これっていいのかよ!?


 そもそも小心者な私。もうびびって、おろおろしちゃって。ともかく、共通の親友に電話。


「えー。あいつ。そんなキモイことしてんの?」


 なんとか友達の彼氏から言ってもらって、事なきを得たんですが、もうなんだか薄気味悪いじゃないですか。アパートの契約が切れるとともに、すぐさま引っ越しをした次第です。


 昔の恋バナでこんなことしか思い出さないだなんて。私の人生寂しいもんだな笑


 いや。そんなにモテない人生なんですけれども、たまーにモテたかと思うと、「え?」って人に好かれます。私には、そういう人が似合うのかも知れませんけれども。もうそういうのは懲り懲りなんで。また妄想の世界に戻って、ウハウハ謳歌しておりますー。


 今回のおじさん探偵団のメイン。雉子波くんも、似たようなキャラなもんで、大変書きやすい。いや、ヲタクキャラは、どの作品にも登場させたいくらい愛おしいです。藤光さんから、「そんなキャラいたっけ?」というコメントを頂きましたが、それ嬉しいコメント。ヲタクは陰キャ。目立っちゃいかんです!


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