第6話 馬場美濃流 その4

諏訪原城。ここに寄るつもりはなかったんだけど、何となくきてしまった。。


観光客いねえというか俺しかいない。


城跡といっても丘と森しかないが、来たついでに散策することに。城好きにしかわからない工夫があちこちにある。これは来たかいあったなとふと看板をみたら、


築城: 馬場美濃守


嘘でしょ。あれ、もしかしてこれやばいやつ?俺呼ばれちゃった? まさかね。


と思いつつ歩いていると何やら神社跡が。


諏訪大明神と書いてある。諏訪といえば諏訪湖、諏訪神社、諏訪四郎勝頼。


勝頼かあ。2代目はねえ、偉大な先代がいた2代目は上手くいかないんだよ。

うるさい重臣が言うこと聞かないし子供扱いされるは、先代はこうしたとか縛られるはで。


「そうではない、勝頼様は立派な武将であった」


ん?なんか聞こえた? 耳をすませば………何も聞こえん。


気を取直して、あらためて神社を見る。神社があったら一応拝むのが習慣になっている。


無宗教なのにこういうとこ日本人だよね。お賽銭はちょこっとでもまあ気持ちの問題という事で。


さて、帰るかと振り返ったら急に頭が真っ白になった。

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