第84話 書籍化について

 だいぶ、このエッセイも読む方が限られてきたようですね。


 お庭の話とか

 ご飯の話とか


 そういう話を間に挟む、もともとの意図は・・

 毒のある話を薄めるためではあったのです。


 見る人も減って来たようなので、ちょっと濃い話を混ぜてみようかと。


☆☆☆☆☆


 ネットに漫画家の畑 健次郎先生と宮島 礼史先生の対談がありました。

 これが、プロの漫画家さんや作家さんを目指す人にとっては非常に役に立ちそうな内容です。

 ”すぐに連載が終わる新人は研究が足りない”

 とか結構刺さりましたね。


☆☆☆☆☆


 ちなみに、私は書籍化にほとんど興味がありません。

 その原因となった記事があります。


 2015年くらいに話題になった話。

 芥川賞作家の柳 美里先生が困窮しているというニュースを見たからです。


 その前から気付いていました。本屋さんがどんどんなくなっているとか、出版不況だとか。

 だんだんと、本が売れなくなっているんだろうと思ってはいました。

 本を愛するものとしては、寂しいという気はしていました。


 しかし、芥川賞作家でさえ困窮するという事実には衝撃を受けました。

 その記事の中で、携帯電話の普及で本が読まれなくなったと書かれています。


 電車の中を見るとそうですよね。

 昔は、漫画などの雑誌や文庫本を読む人ばかりでした。おじさんがいつまでマンガ読んでるんだと問題になるくらいに。

 今では、本はおろか新聞さえ読んでいる人は少なくなりました。みんなスマホを見ています。

 そして、動画を見たりゲームをしている人も多い。


 しかも、小説が無料で読めるサイトも出てきている。(ここのことですよ(笑))


 もちろん、本を読む人はまだいるけれど絶対的な市場価値としては減少方向なのは間違いないと思います。


 その状況では、紙の本を出版することで対価を得るという行為の市場価値は減っていってしまう。

 ビジネス的な視点で見ると、そうなっていく可能性が高いと感じていました。本を愛するものとしては、とても悲しいですが。

 (ビジネス的な視点で常に物事を見てしまうのは職業病ですかね)


 そんな中、カクヨムが「カクヨムロイヤルティプログラム」を行うというニュースを聞きました。

 私には、これは非常に面白いビジネスモデルと考えました。



 動画サイトのように、コンテンツを提供することで広告収入を得る。

 それを作家さんに還元する。

 これならば、出版するという行為なしにビジネスは回っていきます。

 唯一の課題は、どうやって広告収入を増やすかというところ。動画サイトのように、有名なコンテンツが集まらなければ広告収入は増えません。


 コンテンツに関しては、予感がありました。

 「カクヨムロイヤルティプログラム」という収入を目当てに、書籍化している作家さんも、カクヨムにくる可能性があるのではないか・・と。

 実際、最近は書籍化している作家さんがカクヨムに流れてきている気がします。



 まずは様子見がてら、登録をしてみました。

 しばらく様子を見ているうちに、緊急事態宣言。

 家にいる時間が長くなりました。


 その時に、「カクヨムロイヤルティプログラム」を実際に経験してみようと考えるようになりました。


 こうして、私はカクヨムに投稿するようになっていったのです。


 書籍化には興味がない以前に、書籍化できる作品を書いていないですね。

 例えば、『日本ワインに酔いしれて』なんて作品は書籍化できないと考えています。権利関係がややこしくなるので、書籍化は不可能でしょう。


 他にも「酔っ払って・・」や「社畜の俺・・」は短すぎて書籍にはなりません。

 (逆に短いのでWebで読みやすい・・とも思っていますが)


 まあ、私が稼ぐというよりも、こういう環境があることで素晴らしい作品や作家さんが出てきてくれたらうれしいのです。


☆☆☆☆☆


 以上までが、過去の話。


 現在どうかというと・・

 昨年の5月から投稿を始めて、今月(2月)にようやく3000リワードを越えました。しかも、その中には「名作発掘!「金のたまご」を探せ!」でもらった500リワードを含んでいます。


 多分、10万PV程度は読まれていると思うんですけどね。広告表示PVは6万5千くらいのようです。

 もちろん、リワード数はPVだけでなく文字数も大きく影響します。

 最近、1話当たりの文字数が少なくなっているからなぁ・・


 え?ようやく3000円? と思う方もいるかもしれません。


 でも冷静に考えて・・・PVを話数で割ると・・・のべ1000人行かないくらいの人にしか読まれていない計算になります。

 本にすると1000冊ですね。無料なのに。

 

 やはり、稼ごうと思うともっと読まれないといけないです。それも、書籍化される以上に。

 そのためには、努力・労力・時間が必要になります。間違いなく。

 

 上記で述べた、畑 健次郎先生や宮島 礼史先生も売れっ子と言われながらも努力や研究を常にされています。


 料理の素人とプロの差はなにかという、有名な話があります。素人でも、プロ以上のおいしい料理を作ることはできます。でも、プロは毎日同じ味を作り続けることができます。そこが素人とプロの違いだと。

 小説にも同じことを当てはめると、面白い話を素人が書くことはできます。でも、毎話おもしろい話を書き続けられるのがプロだと言えるのではないでしょうか。

 

 『酔っ払って・・・』はそこそこ多くの方に読んでいただくことができています。でも、他の作品はそこまでではありません。

 私はまだまだ実力が足りないということです。



 ちなみに、経験から得た数値で換算すると・・・累計ランキング上位の方は結構稼げていると思いますよ。



 投稿を始めて、9か月でようやく3000円。

 個人的には、納得の数字なのですが皆さんはどう思われるでしょうか? 


☆☆☆☆☆


 運営さんたちは、新機能を実装することを発表してくれています。

 こういう機能が増えていくことで、サイトとして魅力的になるのは良い事です。

 こうして、少しでも会員が増えてくれるといいですね。


 われわれも、魅力的な作品を提供することでもっと会員を増やすことができるといいですね。


 会員が増えることによってPVが増えると広告収入が増えます。

 それが、運営にも我々作家にも分配される。

 そういうWin-Winの関係が築けると素晴らしいと思います。


 これからも『カクヨム』が発展することを願っています。

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