おでぶちゃんの日記

ラビー達は集まった。


「色んな料理の本とかグルメ雑誌が沢山有ったぞ」

「勉強になるわぁ」

「店長達、 ちょっと黙ってて・・・

皆、 古代でぶ妖精文明に関係する物は無かったのか?」


カンテラ頭が尋ねた。


「これ、 ちょっと気になるんだが・・・」


そう言って鳥籠頭が取り出したのは

【おでぶちゃんの日記】と書かれている大学ノート。


「でぶ妖精の日記か・・・」

「この日記一通り読んでみたが、 古代でぶ妖精文明の歴史が書かれている」

「本当かよ、 大学ノートみたいな見た目しているのに」

「まぁ中身はとりとめの無い文章だが・・・これを見てくれ」


ぺらり、 と大学ノートの中身を見る一同。



遂に新天地にとーちゃーく

いえーい、 やったー、 体が伸ばせるにょー



最初のページはこんな文章である。


「つまりでぶ妖精は何処かからやって来たって事?」

「そうなるな、 それで肝心なのはここだ」


ぺらぺらとページを捲る。



遂に人類誕生にょー

やったー、 これでぐーたら出来るにょー

まだまだ人類出て来たばかりだから

寄生出来るのはまだまだ先にょ

にょーん・・・



「何だこれは・・・」

「人の家に勝手に住み着いてぐーたらするのは

でぶ妖精にはありがちな生態だが・・・人類が生まれる前から

人類に寄生する事を考えていた・・・? どういう事だ・・・?」

「古代でぶ妖精文明に関しては街並みが出来たとかとりとめの無い事だが

明らかにこれ、 変だろ?」

「確かに・・・そもそもでぶ妖精が文明を作るって事自体

ぐーたらなでぶ妖精に可能なのか? と思う」

「この日記について聞く必要があるらしいな」

「聞くって誰に?」

「とりあえず司書に、 か」


画して司書でぶ妖精に日記について尋ねる事にしたのだった。


「その日記はねー、 町長さんに聞くと良いにょ―」

「町長?」

「にょん、 昔からずっと居るでぶ妖精だからその日記についても知って居るにょー」

「その町長は何処に?」

「にょーん、 役所に居るにょ―」

「役所ね・・・」


一同は役所に向かったのだった。


「役所ね・・・でぶ妖精に役所なんて必要なのかしら?」


ラビーが疑問を口にする。


「分からん・・・でぶ妖精が役所で何をするんだ?」


そんな事を言いながら役所と書かれた場所を探すラビー。

少し迷ったが役所、 とプレートが付いた扉を見つけた。


「これ、 扉だよな、 どうやって開けるんだ?」


扉はしゅ、 と横にスライドして自動的に開いた。


「おぉ・・・」


感嘆の声を挙げる盾の騎士であった。

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