第13話 無題

つまらない。

僕が毎日僕に問いかけている言葉だ。


何を書いても何を描いても

うまくいかないんじゃないかって弱気な僕と

どんなにつまらなくてもいいから、毎日投稿する習慣を身に着けて

それから頑張ればいいと励ます僕がいる。


僕は今何とか後者の僕に縋り付いている。

内容がなければ意味がない。仰る通りだ。

きっと所謂天才というやつは、こんな悩みなんてないのかもしれない。

僕は天才じゃないから、地道に頑張るしかないのである。


趣味を「頑張る」と思っている時点で

既に負けといわれてしまったら、ぐうの音も出ないのだが。


そもそも趣味なのかといわれると首をかしげてしまう。

別に僕は文を書くのは趣味にはしていない。

単純に、頭の中を渦巻く不安や悩みを整理するためだけだったはずだ。


いつの間にか「趣味」に分類していたが

そもそも趣味でないのであれば、「頑張る」必要はないのでは?

と考えて矛盾に至る。


趣味だから頑張るのか、趣味じゃないから頑張るのか

趣味だから頑張らなくていいのか、趣味じゃないから頑張らなくていいのか。


そもそも頑張るとは何だろうか。

こうやって考えているのをつらつらと書きだすだけで

文字数自体は稼ぐことができている。


大事なのは文字数だけでなくて

書きたい、書き連ねたいという気持ちなのであって

一度調子に乗ってしまえば、意外と書けたりするものである。


それを常に維持できるよう、練習しているのだと

今自分に言い聞かせておいた。


きっとこれは僕が必要ないと感じるまで続けていくのだろう。

それが明日になるのか来週になるのか、来月になるのか、来年になるのか

今の僕にはまだわからない。

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