第14話 正しい思い

世は情報に溢れている。

右と言うものがいれば、左と言う者が出て、定まらない。

切り取りも多い。

誤解や偏見が、さらに事実を眩ませる。

日々流れてゆき、とどまるところを知らない。

多くは忘れ去られる。

どんどん流れ込むのだから、ほとんど受け取れない。

何百分の一、何千分の一と言っても言い過ぎかもしれない。

そんな中で、心のひだに引っかかっているものがある。

ふとした瞬間に、落穂拾いのように拾われて、籠の中で繋がっていく。

時間をかけて、ゆっくりと醸成されていく思い。

それが一つの形を成したとき、

一人の人間の中で、コミュニティーで、そして、社会で、

変革への力となる。

考えは一人一人違う。

多くの思いが流れ去り、残った思いにこそ、真実がある。

そして、その思いは人を、集団を、社会を動かす。

意識してそうなるのではない。

社会の中で、醸成されていくのだ。

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