変質
キース・本道は、昔から大体の事なら自分の思うように
それなのに。小鳩黒猫という女に会ってから、彼女に関しての事だけは今までのようにいかなくなった。キースの頭の中で、彼女だけが思うように動かない。面白いと思い、時には腹が立って憎らしいと思う事もあった。見返してやりたいと思った。だけどいつの間にかできなくなった。嫌だ面倒だと思ったところも、可愛いと思うようになった。苛立ちさえなかなか現れなくなった。
その代わり、彼女に自分の事を認めさせたいと思うようになった。彼女の周りをうろつく雑魚どもに嫉妬した。一等のお気に入りでいさせてくれたらいいのに。自分しか興味がなくなってほしい。
そう思って、それをそのまま求めた。転じた恋心は執着となって、キースに馴染んでいった。ゆっくりじんわりと、季節が流転するよりも緩やかに、草の根が大地に伸びるよりも深く深く。
小鳩家の事情(1/17更新) 狂言巡 @k-meguri
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