第123話
小説とは、
人間が如何に生きるべきかの指標だと、
某老作家はいった。
これが基本だとすれば、
小説には様様な生き様が描出されるが、
とくに、
異常なる主人公を設定する場合などは、
『なにゆえにこのように生きるべきなのか』
という根本的構造を盤石たらしめる場面を、
充分に挿入するべきなのだろう。
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