第209話 女神~v
つ天塩、清水、大吟醸、白米。
「はい、ありがとう」
たまにはのんびりお茶を飲みませんか。
「いいわ」
ニャッキ! おススメくださってありがとうございます。
「いいえ。よかったでしょう? きりかぶのマーチ」
きりかぶレコードでしたよね? あれはよかったです!
「そうでしょ」
ニャッキ! だから展開できた世界ですよね。
「うんうん」
きりかぶの年輪をレコードととらえて、朝顔のベルで音楽を奏でる! もちろんそこもいいんだけれど、曲が(年輪が)進むにしたがって、若木に戻っていくという意外性と納得感! ラストで芽生えた若芽をニャッキがかじって食べるというのもニャッキ! らしくて好きです。
「うふふ」
『ミステリと言う勿かれ』の最終回もよかったですね。
「うんうん」
わたくし、ドラマの我路くんの繊細な表情がすごく好きです。
「ああ……!」
マンガでは終始、無表情なイメージがあったんだけれど、目線があまり動いてないのに、感情が動いてるのがわかるんですよ。
「ダメダメ、嫉妬する」
?
「いくらね、嫉妬深いからって落とし穴だよ」
嫉妬深い? だれが? 女神が?
「あなた」
いやいや、純粋にその表現力に感嘆してるんですよ。
頬の筋肉がちょっと動くだけで、感情に異変が起こってるのがわかる。
「そう! それなんだよ、大事なのは」
俳優さんってすごい!
「だろう!」
我路くんいいですよね。
「うん、我路くんいい」
あと、気になるのは十斗くん役の人ですね。
「あん?」
あんな殺人鬼の役を演じて、精神に異常をきたさないか、心配です。
「あー、わかる気がする」
すごく集中しますもんね。
「演技ってね」
はい。
「つかれたー」
あ、お茶よりコーヒーの方がよかったですかね。
「いやいや。久しぶりにコントロールしたまましゃべったから」
コントロール?
「感情をコントロール」
あ、女神、会話のキャッチボールをしてくれてますよね、ありがたいです。
「どうでもいいー」
じゃあ、そろそろ女神のおしゃべり帳をご用意しますんで。
「待ってるからー」
リクエストなどございますか?
「ありません! 全部アドリブ」
ひぇ;; ではまた、後ほど^^ノシ
「はーい」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます