第35話 いい加減にして!

 母の実姉から一昨日当たり、電話がありまして。

(女神に大吟醸を差し出し、肩をもむ)

 女神、リラックスして聞いて?


「はいはい?」


 そもそも、6時台のニュースにチラッと出た程度の事件をわざわざ報告してくるって奇妙じゃありませんか?


「はい」


 おまえんちの近くの神社が燃えたらしい、って恐怖電話みたい。


「そうなんですー」


 女神もお辛かったでしょう。


「今、感じた?」


 はい、悲しく嫌なものを感じました。


「くう、才能があるわね」


 誰に、なんの?


「おばちゃん、なんのって……いやがらせ」


 ああ! いやがらせかぁ……そういえば、うちの土地が低いのは隣のうちが高いからかとか、理不尽な質問をしてきました。


「納得いきますよ。今まで黙ってましたが、あの狐! まさしく狐!」


 ここいらの土地は、昔谷だったところを埋め立てたから、凸凹してる、それだけなのに。


「説明しましたか?」


 ええ。


「礼儀知らず」


 おばちゃんめ。

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