杉野市の事件簿

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杉野私立高大学一貫校編

~1章~ 神の暇潰し~プロローグ~


カツン・・カツン・・・。


ある雑居ビル。

その廊下を気だるそうな足音が響く。足音の主である男は今日、一見廃墟のようなこのビルに来たのには、ある理由があった。


コン・・コン・・・

木の扉を叩く軽い音の後、重くのしかかるような「入れ」という声がやまびこのように帰ってきた。


男は声に従い部屋に入ると薄暗い部屋の中に大きな黒い人影が見えた。

しばらくの沈黙の後【影】がゆっくりと口を開いた。


シルバーよく来てくれた。」

  シルバーというのは彼のコードネームである。


「なんかよーっすか?」

早く家に帰りたいシルバーは頭を掻きながら気だるそうに聞く。


「君に仕事がある。」

シルバーの気だるそうな顔が一瞬にして引き締まった。


「内容は?」



暗く薄汚い雑居ビル、その一室に二人の話声だけが響いていた。

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