蛇使いの俺はバイナリと向き合おうと思います。
スカイレイク
第1話、一つの諦め、新しい始まり
今日、俺は一つのコードと対峙していた。別に難しいわけじゃ無い、ただ単に面倒だったので放置していただけだ。
しかしそれはもはやうち捨てられた物だった。
誰も同情はしない、誰が悪いわけでもない。いや、あえて責任を問うなら読みにくいコードを書いた俺への罰なのだろう……
だから俺はもう一度、IDE(統合開発環境)を開いて誓う。
「次のコードはちゃんと面倒を見てやろう」
そう決意するのだった。
そうは言っても何を創るかを決めなくてはならない。そう、プログラミングは作る物ではなく創る物なのだ、クリエイティブなのである。
よって既存のよくあるものではなく、まだ誰も考えていない、新しい物を書く必要がある。
まずプログラミングを全く知らない人が読んでいるかもしれないので説明しておこう。
プログラミングというのは設計やらなんやかんやをして最終的に『ソースコード』と呼ばれる文字列を書くんだ、皆さんご存じよく分からない英語や記号が飛び交っている『ハッカー』っぽい人間が書いている物というわけだ。
ここで問題なのが、『世界にはたくさんの天才と秀才が溢れている』ということだ。
つまり彼ら彼女らの書いた物と同じ物を書いたとき、明らかに自分で書いた物の方が劣っていると考えていい、才能溢れる皆さんは時代の淘汰に耐えうるコードを書いている、新参者が突然素晴らしいコードは書けない。
つまりはアイデアで勝負するしか無いというわけだ。
以前書いたのはテキストエディタだった。お世辞にもいいできとは言えないが、承認欲求からソースコードホスティングサービスにアップロードした。
※ソースコードホスティングサービス(github等書いたソースを皆に公開してくれるサービス、プログラミング界の小説投稿サイトみたいな物という認識でいい)
しかし……しかしだ、決してソレは誰からも見られることはなくアップロードはされているが誰も使用した感想や機能要望を送ってはくれなかった。そうしてそのエディタはひっそりとサーバの片隅に眠ることになった。
こんな悲劇を繰り返したくはないのだ、今度こそ、ちゃんと面倒を見よう、もっと皆が見てくれて感心してくれるようなソースを書く、そう決意してIDEの新規プロジェクト作成画面を開いた。
if __name__ == '__main__':
print("こんにちは、印税生活さん")
我ながら舐めきっているが、最初の一歩としてはいいだろう。
まず名前から考えろというくらいプロジェクト名は大事らしい、とりあえずwanabiにしておいた、印税が入ってくるかはさておき、いかにもオタクっぽくていいだろう。
プログラミングなんてのはオタクがやる物だ、少なくとも趣味では……
いやまあ、確かに仕事でプログラミングしている人は多い、ソレは認める。で、趣味でやっている人がどのくらい居るのだろうか?
ゲーム作りをしている人が少し居るくらいで住んでいる土地柄かプログラミングをしている人にはトンと会うことがない。
ちなみに上記のコードをリポジトリ(ソースコードの編集ログやなんやかんやがまとまった物)に入れておいた。さすがにこのコードをpublic設定で共有するほど無謀ではないので所有者しか見ることのできないprivate設定にしてgithubにツッコんでおいた。
ちなみに上記のコードのifから始まる行は実はたいていの場合無くても動く。
print("こんにちは、印税生活さん")
実際これでも同じように動くのだけれど上記のように書いた方が『お行儀のいい』コードになる、これを誰かと共有するかはさておき、後から始めのころに書いたコードを編集するのは苦行の極みなので書き始めが重要だったりする。
さあ困ったぞ、このwanabi.pyだが早速書くことが無い。
とりあえず現在の環境の紹介でもして文字数を稼ごう!
姑息な展開はさておき、現在の環境はRyzen5,RAM32G,SSD512Gだ、デュアルディスプレイとかグラフィックボードとか、書けばもっといろいろあるのだが、上記三項目がPCに於いて一番目につく項目なのでその他のスペックはご想像にお任せします。
そして書いているのがPyCharm、しかもプロ版だ、完全なオーバースペックだけど、便利な環境なので離れることができずにいる。
これから始める人には普通にVisualStudioCodeあたりを勧めるが自分で使うならこれ一択になる。要するにJetBrainsの信者ということだ。
さて、これでは余りにも読者を退屈させてしまうことに気づいた。
もっと派手に緑色の文字が上から下へ流れていくのをプログラミングと思っている方には申し訳ないと思う。
不都合な現実はさておき、何かしないとコンソールに文字が表示されるだけでは余りにも味気ない。
と言うわけでとりあえずウインドウを表示させてみよう。
まだ全文載せても運営さんに怒られそうにない長さなので全文を掲載する。
――――――
import tkinter as tk
if __name__ == '__main__':
root = tk.Tk()
root.title(string="hello!")
root.mainloop()
――――――
如何だろうか? 上記のコードをコピペもしくは書き写してpython3に読み込ませればあっという間にウインドウが表示される、自慢したいけれどすごいのはpythonを作った人だ……
注意点としては、見れば分かるがroot = tk.Tk()以降の分が字下げ(インデントという、以下インデント)されていることですね。
Pythonでは人間に優しいように見れば分かる構造をしています、Cの経験者ならインデントが{でインデントがなくなったところが}にあたります。慣れてください、気持ちは分かります、括弧が無いとよく分からない……ごもっともなのですが初心者人気の高いPythonなのでしょうがないですね。
以上がPython3でウインドウを表示させるだけのプログラムの全文になります、たったこれだけでウインドウが出るのです、WindowsのAPIをひたすら叩いて百行を超えるコードを書いてようやく何も無いウインドウを表示させた方からすれば余りにシンプルですが慣れましょう。
ちなみにPython3の紹介や導入方法も書きたいのですが、某大手小説投稿サイトにURLを書いた本文を投げたら「外部リンクはダメです(要約)」と警告が来たので知りたい人は「Python3 インストール」などで検索してください。
なおPythonには2系と3系が現在ありますが2系はもうセキュリティアップデートも無くなるので諦めて3を選んでください、今から始めるなら2を選ぶ意味はほぼありません。
となんやかんや書いてきましたが、現在何を書くかは未定です、気の向くままにアップロードをしていこうと思うのでよろしくお願いします。
なおここでエタる可能性も大いにありますのでご了承のほどをお願いいたします。
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