僕らの文具戦争〜青春は妖精と文具と共に〜
西風山 風鈴(なれやま ふうりん)
プロローグ
「もし、もし……ですよ? 私には妖精が見えるって言ったら信じられますか?」
「え?」
「信じられないですよねこんな話。でも私には見えているんです。いつもぶつぶつと独り言を喋っているように見えるかもしれませんが、それは妖精さんとお話ししているからなんです。それに……お父さんが言っていたんです。長く大切にしている物には魂が宿るんだって。きっと私の事を付喪神が見守ってくれているのかもねって」
「……」
「……ごめんなさいこんな話をしてしまって。この事は忘れて──」
「信じるよ」
「えっ──」
「僕には見えてはいないけど、その話は信じるよ。だから──」
「だから……?」
「僕と……友達になってくれるかな?」
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