第115話 大暴れの結果
4体の虫と1体の木を相手に無双中だー! いぇーい! どんどん倒していくぞー!
「えいや! えい! えい!」
<成長体を撃破しました>
<進化ポイントを1獲得しました>
よーし、クワガタを撃破! これで木を含めて、残り4体! 雷纏いの麻痺は強いぞー! このまま全部倒し切っちゃえ!
<成長体を撃破しました>
<進化ポイントを1獲得しました>
「あ、噛みついてたカブトムシもくたばりましたね! 残り3体です!」
咲夜 : そのままの調子で行けー!
イガイガ : いやー、見てて爽快!
ふっふっふ、再使用時間が過ぎたスキルがいくつかあるから、ここから更に加速だー! いっくぞー!
「どんどん行きますよー! 『爪撃』!」
<成長体を撃破しました>
<進化ポイントを1獲得しました>
これで麻痺で落ちている蛾も撃破! うふふ、こんなに順調で良いのかなー? 後が怖くなってきちゃうなー!
でも、これこそ昨日死にまくった成果そのものだもんね! 死にまくった成果が今ここに!
「続けていきます! 『連爪』!」
<成長体を撃破しました>
<進化ポイントを1獲得しました>
<サクラ【器用なライオン【雷】】が成長体:Lv12に上がりました>
<基礎ステータスが上昇します>
<進化ポイントを2獲得しました>
えーと、今倒したのはカミキリムシとカブトムシ! そしてLvも上がったし、進化ポイントも大量だー!
「残すところは木のみです! って、あれー!? 何やってんですか、この木!?」
ちょっと待って! 怯んでたか怯んでないかは正直分からないんだけど、樹液が出てた幹から、樹液の量が増えてる気がする!
「わっ!? また虫が集まってきましたよ!? どうなってるんですか、これ!」
ミツルギ : あー、ボーナスステージ化した木のあるあるだな。
富岳 : 1回で打ち止めのやつと、倒すまで永続のやつの両方がいるが、今回のは後者か。
ミナト : そうみたいだねー。ここは第1陣を倒し終えないと分かんないからねー。
咲夜 : サクラちゃん、欲張りすぎるなよー!
「そういう仕様なんですか!? でも、それはまだまだ獲物がやって来るチャンスですね! 『体当たり』!」
ふっふっふ、この調子で進化ポイントが稼げるならそのまま戦うのみ! この木が誘き寄せた虫の経験値と進化ポイントは全て私が貰う!
木の樹液に集まった虫の中に、雷を纏った状態で突撃だー! うふふ、麻痺して虫たちが落ちていく! 今ので当たらなかった虫にも追撃だー!
「更に『振り回し』! って、あれ? 麻痺してません……あー!? ちょっと待って! 群がってこないでー!?」
うぐっ!? 今いる虫は獅子咆哮で一気に削ってないから、振り回しを当てたのが集団になって襲ってきたー!? いーやー!? これは死ぬやつ!?
はっ!? 雷纏いの効果が切れてる!? しまった、残り時間を見てなかった!
いなり寿司 : あ、雷纏いが切れた。
咲夜 : ……なんかそうなる気はしてた。
サツキ : サクラちゃん、ドンマイ! でも、まだまだ逆転出来るさー! 多分!
富岳 : 引き際を間違えたか。
ミナト : ん? そう? これくらいなら、敵同士とぶつけて、回避に専念してたらどうにかなるでしょ。
イガイガ : ミナトさんの当てにならない基準が出た!?
「そんなことを言われてる場合じゃないですよー!? ぎゃ!? がふっ! うぐっ!? ぶつかってくるの止めてくれませんかねー!?」
虫の群れが、次々と体当たりを仕掛けてくるなー! うぅ、HPがやばいー!? このままじゃ死ぬー!
そもそもどれだけいるの、この虫たち!? さっきよりも明確に数が多いよね!? ぎゃー!? 数が多過ぎてどこに回避したらいいの!? これ、回避し切れないよ!
「せめて! せめて、あの木だけでもぶっ殺します!」
大量に進化ポイントは稼げたけども! 横取りされた分以上のものは手に入れたけども! それでもあの木だけは許さない!
幸いさっきの体当たりで木ごと攻撃してるし、木のHPも地味に危険水準! うぅ、でも虫たちに吹っ飛ばされて距離があるし、私と木の間にいる虫が邪魔!
イガイガ : まぁ気持ちは分かる。
咲夜 : でも、ここからどうやって木を倒すんだ?
富岳 : すぐに使えるのは投擲か放電だが……どっちも木に当てるのは厳しいな。
確かに、投擲は当てられる気はしない。でも放電も溜めが出来ないから、途中で虫に当たってたら分散するから威力はそこまで期待出来ない。
だけども、私に可能な手段はこれだけ! なんとか虫に当てずに届きさえすればHP的には倒せるはず! このまま虫になぶり殺しにされるのは許容するけど、木は許さない!
「これで一か八かです! 『放電』!」
大量の虫を掻い潜るように、マニュアル操作で放電を調整! 威力が分散するから大量の虫たちには一切当てずに、この木だけは仕留め切る! いっけー!
<成長体を撃破しました>
<進化ポイントを1獲得しました>
よし、当たった! 飛んでくる虫たちを避けて、木だけに当てられた! 目の前にカブトムシの角が迫ってきてるし、もうこれで確実に死ぬけども!
<サクラ【器用なライオン【雷】】が死亡しました>
<死亡した為、ランダムリスポーンとなります>
「あははは! あの木だけは倒しましたよ!」
やった! やった! 流石にあの虫の群れはどうにもならなくて私も死んだけど、忌まわしき横取りをしてきた木は倒したぞー!
咲夜 : 今の、マジか!?
ミツルギ : ……今のをピンポイントで当てるのか。
いなり寿司 : ……シンプルにすげぇ。
富岳 : 他の虫に少しでも当たってたら、削り切れなかっただろうな。
金金金 : 死んだけど、サクラちゃん、ナイスファイト!
ミナト : サクラちゃん、お疲れー!
サツキ : おー! サクラちゃん、お見事!
「はい! マニュアル操作、便利ですね!」
ふっふっふ! 投擲じゃ絶対に途中の虫に当たるような状態けど、私は放電で虫を避けきって、木にだけに当てた! なんか、凄い達成感! でも、疲れたー!
「ふぅ、ちょっと暴れ過ぎた気もするので、少し休憩です。なんだか少し疲れました……」
HP的には……死んで全快だから問題ないんだけどね。なんだろう、この妙な疲労感? んー、でもこの感覚には覚えはあるような?
サツキ : あ、今ので集中力を使い過ぎたかな?
咲夜 : あー、確かにそれはありそう。
イガイガ : あれは色々と仕方ない。
富岳 : ま、相当無茶な挙動ではあるからな。
「あ、この疲労感ってそういう事なんですねー」
そっか、そっか! 今のこれって集中し過ぎての疲労感なんだね。うん、覚えがあるはずだよ! 狐っ娘のアバターを完成させた時の疲労感と、その後の集中力が切れた時に似てるんだ!
ミナト : それなら少しの間、VR空間の方で休憩にしたらどう? ほら、追加の分を見てない人もいるだろうしね。
金金金 : あ、それもいいかもな。
富岳 : あぁ、それは見ておきたいな。
サツキ : 私も見たい! 色々と自作なんだよね!
イガイガ : 立派な机があるのは分かってるが、他がどうなってるのか。
いなり寿司 : まぁ机は見えてるもんな。
うん、机の前に私の狐っ娘アバターが正座して座ってるし、そこは思いっきり映ってるもんね。机については説明するまでもなく、もう見えている!
紹介するのは箪笥くらいかなー? うん、少し休憩すれば疲労感は取れるだろうから、それまで追加の模様替えの様子を見せていくのもありだよね。
「確かにそれもありですねー! それじゃ少しだけ中断して、単純な雑談のみにしましょう!」
よし、そうと決まれば一旦ゲームを中断して、配信用のVR空間に移動だー! あっちで思いっきり気を抜いて、まったり休憩!
ミナト : あ、提案しておいてなんだけど、周囲の確認だけはしておかない? ランダムリスポーンしてきてるしさ。
咲夜 : 森は森で、現在地は分かりにくいしなー。
「あ、それもそうですね! えっと、とりあえずマップを見ますねー!」
そこはミナトさんの言う通りだから、サクッとランダムリスポーンしてきた位置の確認だー! えっと、まだ一度も行った事がない場所に来てるっぽいね?
周囲を見てみれば、特に変わり映えのしない……ん? そうでもないかな? 少し先に拓けてる場所があるようにも見えるね?
G : あー、この辺か。
ミツルギ : なるほど、あれの近くか。
ミナト : んー、これはまた今のサクラちゃんには良さそうな場所に出たね。
「え、この辺の近くに何かあるんです?」
何か思わせぶりなコメントが出てきたよ? 私に良さそうな場所ってどういう事だろう? うーん、拓けてる場所と関連してそうだし、結構気になってきた。
ミナト : まぁその辺は後から、後から! まずは休憩を兼ねて、模様替えの紹介ね!
咲夜 : 集中力が切れてる時は、一旦休んだ方がいいぞー。
富岳 : 妙なミスに繋がるから、その方がいいだろう。
いなり寿司 : え、妙なミスってサクラちゃんの場合は関係あんの?
神奈月 : ……あまりない気はするな?
「その言い方、失礼じゃないですかねー!?」
確かにこれまでミスはしていないとは言えないけども! それでも今の私の集中力が切れていて、ミスの可能性が上がってるのは間違いないよ!?
ミナト : まぁ今はとりあえず休憩だね!
サツキ : 模様替え、どんな風になってるか楽しみー!
「それじゃ配信用のVR空間に切り替えますねー!」
という事で、一旦モンエボは中断して、配信用のVR空間へ移動だー! そして今日の模様替え分の紹介をしつつ休憩ー!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます