精神最強のレクイエム

狂歌殺鬼

異世界訪問編

プロローグ

少し書き直します。

―――――――――――――――――――――





「あなたはFランクです。」


急な事だが、俺、神宮寺九十九じんぐうじつくもは異世界へ来ていた。正確には俺達だ。

クラスメイトのほとんどがこっちに来ていた。

いないやつは、その時ちょうど休みだったりして数人こちらに来ていない。

重要なのはそこじゃない…… 俺達は召喚ではなく、神隠し的な感じでこの世界に来たことだ。

ただ、城内の人達は予言で俺達が来ることを知ったようで、保護してくれたのが救いだった。

だって、結局外に転移すれば、運悪く魔物にエンカウントする可能性が高いし、事前情報がなければ良くて国を追い出され、悪くて死刑だ。

当たり前だ。知らないやつが城内にいればどう見ても不法侵入にプラスお偉いさんへの不敬罪で悪い方になる可能性が高い。




さて、今俺達が何をしてるかという感じになるだろう。

俺達はこの世界の転移した国の首都の城で魔導具というものを使って魔力を測定するのだそう。

これは、俺達を保護してくれた王族の人達がしばらくはこの国の学園に通った方がいいとアドバイスをくれたので、その準備のための魔力測定だった。

この世界では魔力が全てのようで、俺は1番低いのでFランクという1番下のクラスになる。

俺以外のクラスメイトは結構高くて、最低でもBだった。

1番高いSクラスにいったのは1人だった。

それはクラスで1番人気のある男子でラノベでいう勇者の職業を持つようなモテモテのイケメン、文武両道な男だ。

それと、そのイケメンくんには幼馴染みと親友がいるのだが、その人たちはSクラスよりのAクラス(まあ、クラスは結局Aクラスだ)で全員、優秀だそうだ。


魔力測定の次にするのは武器選びらしい。

武器選びといっても武器屋に行って選ぶのではなく、魔力を一定の形にして武器(あるいは、防具や道具(例えばハサミやおぼんなど)にするのだとか……

やり方は単純で、まず、目を閉じて、精神統一し、自分の中にある魔力を感じ取る。その後、魔力はその持ち主にふさわしい姿になるという。

とりあえずやってみよう。

まず意識を自分の中に向ける……

それから、集中集中、……………………………………………………あっ、できた。


「これは…、銃だな」


見た目はマークスマンピストルに8連式のシリンダー(中にはすでに弾が装填されてた)がついてる。

……シリンダーは、見た目がマークスマンピストルだからか中折れ式という縦にシリンダーをだすタイプだ。

俺の武器の観察はこんなもんでいいだろう。

周りのクラスメイトは俺のような銃もいれば、異世界らしい西洋風の剣、斧、杖、本、刀、鎧、篭手だけ、靴(グリーブ)、盾、ハサミ、香水、つけ爪、化粧箱、カード、数珠、仮面、フラッシュライト、携帯機器(スマホなど)、リモコンなど、これ以外にも見て分かる武器と分からない武器?があった。

道具系は地球だけのものも多いので、周りにいる騎士や宮廷魔導師たちは心底?状態だろう。

そして、武器選びの後、教えてくれたのだが、


「魔力で作ったこの武器は、宝具と呼ばれており、魔力でできているので消したり、また出したりできますよ。それから、宝具には特殊な能力がつきますので、後でご確認ください」


との事だ。

面倒なので俺のは後回しにしよう。

俺はさっきから気になっていることがある。

他のクラスメイトも一緒だろう。

それは、1人だけ異彩を放っている。

えらく装飾が綺麗で常にうっすら光っている剣を持っている男がいるからだ。

さっき言ったイケメン、名前は天上勇希……いかにもな名前だろ。

多分、あれは聖剣かなんかだろうなと思いながら見ていると、近くにいた1番年老いた魔導師さんが、


「これは…聖剣、異世界からの迷い人の中から勇者が現れるとは……」


その言葉に周りがザワザワしだした。

どうやら、聖剣持ちは勇者になるという。

他にもこんな特殊な宝具を持った人は勇者のような特別な称号で呼ばれるんだとか。

勇者の幼馴染みたちや他のクラスメイトも聖女や戦乙女、賢者、拳聖などの称号持ちになったやつが多かった。



そんなこんなで学園に編入手続きをあらかた終えて、夜になり、城で晩飯をご馳走になり(とても美味しかった)、城にある部屋を1人一部屋ずつ貸してくれた。

そして、男子にメイド、女子に執事を1人ずつつけてくれた。


「はじめまして、私はレイと申します。神宮寺様のお世話をさせていただきます」

「あ、どーも、そんなにかしこまらなくてもいいですよ。苗字も言いづらいでしょうから名前で呼んでくださって構いませんよ」

「……そうですか?分かりました。九十九様」


とりあえず、自分についたメイドと軽く自己紹介して、他に特に用はないので退出させる。


「では、御用がありましたら、机の上にある鈴を鳴らしてください。すぐにお伺いします」


そう言って部屋をでた。


さて、クラスメイトたちも最初はうるさかったが委員長や天上勇希らのおかげで落ち着きを取り戻したが、また、元の世界へ戻ることに対してもまた騒ぎ出したが、天上勇希らのおかげで騒動は起きなかった。

戻る方法だが、城の人たちはダンジョンにあるアイテムなら世界を渡る方法があるかもという話だったが、実は俺、戻ろうと思えば戻れる。

だが、一応クラスメイトだし、しばらくつきあうことにする。


「……とりあえず、寝よう。明日は確か、学園に行くんだっけか」


俺はふかふかのベッドに横になり、机の上のランプ(明かりの魔導具)を消して、目を閉じる。

……結構寝心地いいな、このまくらやシーツ、これならすぐに寝付ける。




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あとがき


この作品を書いた時、マークスマンピストルのことを調べたら、架空銃でした。

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