story.01 死
占時代:物語の時代
ある、冷え込んだ朝方
「れい、起きて。」
「ん…」
目を
すると、インターフォンが
「おはよう。澪、れいちゃん。」
「あぁ、朝陽の分も飯あるから食えよ。」
「あぁ、いつもありがとう。」
みんなでいつものように朝食を取った。
「ごちそうさまでした。」
「そろそろ、行こうか。」
「あぁ。れい、お兄ちゃん仕事行ってくるから学校ちゃんと行くんだぞ!」
この日は、とても晴れていた。これが、兄との最後の会話になるとは知らずに…私は、軽く答えてしまった。この後、後悔するとも知らずに。
「うん!お兄ちゃん、あーくん(朝陽のこと)!行ってらっしゃい。」
「あぁ、
玄関から兄は出て行った。私は、学校に行った。
給食の時間になり、私は、先生に呼ばれていた。
担任
「神楽坂さん、いますぐ帰る準備して!あなたのお兄さんが…」
「お兄ちゃんに何かあったんですか?」
担任
「お亡くなりになられたそうです。いま、神楽坂さんの叔母様がこちらに向かっているようですから準備してください。」
「…わかり、ました。」
この時、私は、何も考えられなかった。兄が亡くなったと実感できなかったからだ。
その後、
「零蘭!すぐに!」
警視庁の
「お兄、ちゃん…。どうして…どうして!お兄ちゃんが!!!お兄ちゃん!起きてよ!私を1人にしないでよ!!!!お母さんのところに行かないで!!!!!」
零蘭は泣き
「零蘭、しっかりしなさい。澪は、もう、帰ってこないの。」
「いやぁぁぁぁぁぁぁああ!」
「れいちゃん、(零蘭の肩を
「お兄ちゃんが、なんで、殺されないといけないの!?」
その場にいた警察官が全員、目を伏せてしまった。
「いま、必死に犯人を探している。澪を殺した犯人は絶対に捕まえる。だから、待ってて欲しい。」
「お兄ちゃん…。」
それから、時は流れ…半年がすぎた
「どういうこと!?なんで、お兄ちゃんの捜査、打ち切りになるの!?どうして!?」
零蘭は涙目になりながら朝陽を責めていた。
「(零蘭を抱きしめながら)落ち着いて!…未解決ってことになるんだ。本当にごめん。他にも殺人事件が起きちゃったんだ。」
「(朝陽を突き飛ばし)嘘つき!犯人を捕まえるって言ったのに!警察なんて一生信用しない!お兄ちゃんのことどうでもいいんでしょ!?それとも、
零蘭は飛び出していった。朝陽は、その場に立ち尽くしていた。
「れいちゃん…」(悔しそうに拳を握り締めていた)
警察官1
「朝陽先輩、捜査会議始まります。」
「あぁ。」
それから時間が経ち、夜9時になった。
「すみません!名月朝陽警部はいらっしゃいますか!?」
受付
「名月警部ですね。少々お待ちください…こちらの、電話でお話しください」
「紗奈よ。零蘭が帰ってこないの!どこにいるか知らないかしら!?」
「れいちゃんが!?すぐに、近くをあたってみます!」
少し、時間を
【ここどこだろ…周りに人もいないし…】
???
「おい、嬢ちゃん。何してんだ?」
「おじさん誰?」
???
「俺か?そこのビルで働いている
【この女の子、霊力持ちだな。相当強いな。】
零蘭はついて行った。陰陽局東京組合本部に…。
少弐の執務室
「俺は、陰陽局東京組合本部所属陰陽師少弐だ。一様、ここの組合本部長な。」
「組長?」
「違う。本部長だ。…まぁ、いい。名前は?」
「神楽坂零蘭。12歳。」
「神楽坂美奈の娘か?」
「うん」
【あの、美奈の娘か。やはり、血は受け継がれるか。それにしても、例の子供か。これは、保護しないとまずいな。】
美奈は陰陽局に務めている陰陽師だった。
「零蘭、家族は?」
「半年前にお兄ちゃん殺されたからいない。警察と犯人は許さない!」
「わかったわかった。落ち着け。じゃぁ、今から話すことよく聞けよ?お前には、霊力がある。その霊力値によっては陰陽師…まぁ、強い人だな。それになれる。それになるには、家族を捨てないとなれない。どうする?」
「陰陽師になったら、警察を調べられる?」
「まぁ、個人によるな。実際、警察内部を調べる仕事もある。」
「陰陽師になる。家族は、もういないから。あ、叔母さんだけはいる。でも、常世にいるから…」
「そうか。お前は、失踪したことになる。いいな?」
「わかった。」
「よし。お前は、これから陰陽局特別養成学校に通ってもらう。本名は明かしてはダメだ。いいな?」
「わかった。名前、どうすればいいの?」
「まぁ、ゼロとでも名乗っておけ」
「わかった。」
「3人一部屋の完全寮制だからそこで暮らすんだ。まぁ、気楽にな。」(頭を撫でて、ニコッと笑った)
「うん!」
零蘭は陰陽局に所属することとなった。その後、陰陽局特別養成学校の寮に来ていた。
「ムラサキ!だい!」
ムラサキ・だい
「はい。」
「こいつ、今日から同室な。お前らより2個下だ。面倒みてやれよ。同期になるんだからな。」
だい
「え〜。まぁ、いいけど!組長、この子の名前は!?」
「自分で言えよ。」
「ゼロ…。12歳。」
ムラサキ
「よろしくお願いします。ムラサキです。14歳ですから、わからないことがあったら頼ってくださいね。だいは、あてになりませんから。」
だい
「おい!ムラサキ、何言ってんだよ!あ、俺、だい!よろしくな!ムラサキとは同い年だ!」
「うん、ムラサキ、だいちゃんよろしく。」
「明日から、授業だから準備しておけよ。じゃぁな。」
少弐がいなくなった。
だい
「ゼロ、お前、細くね?ちゃんと食えよ!ほい、これおにぎり!今日の夕食だ!」
「え、でも、これ、だいちゃんの。私、いらない。寝る。」
夜中になり零蘭が飛び起きた。
ムラサキ
「うなされていましたね。大丈夫ですか?タオル使ってください。」
「お兄ちゃんが…(泣いた)」
ムラサキ
【どうすればいいんだろう。どうするのが、正解なんだ?】
「ごめんなさい。(泣きながら謝っていた)」
ムラサキ
「謝る必要はありません。気にしないでください。」
次の日の朝になり
ムラサキ
「おはようございます。」
だい
「お!起きたな!」
「おはよ。」
ムラサキ
「今日から、授業だから準備して。」
教室についた
「お、きたな。よし、挨拶しろ〜。」
生徒たち
「おはようございます!よろしくお願いします!」
「よし、すわれ。新入りな。」
「ゼロ。よろしく。」
「はぁ。まぁ、面倒みてやってくれ。じゃ、授業始めるぞ」
今回の新・登場人物紹介!
ムラサキ
14歳の男の子。メガネをつけている。事情により陰陽師になろうと勉強している。だいとは同じ時期に入学した。零蘭よりも3ヶ月前に入学している。とても礼儀正しい男の子である。ムラサキと呼ばれているのは好きな花が紫陽花であり、好きな色が紫色であったため。
だい
14歳の男の子。体が大きく元気いっぱいな男の子。事情により陰陽師になろうと勉強している。ムラサキと同じ時期に入学した。零蘭よりも3ヶ月前に入学している。言葉遣いはあまり良くない。だいと呼ばれているのは体が大きいためである。
story.02に続く
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます