第15話

あの後、トリートメントで10分間待たされたり、コンディショナーをしたりとで、結局お風呂は2時間かかってしまった。女子の皆さん、ほんと毎日大変。


そんなわけで、今、私たちはリビングのテレビの前でバドミントンとはどのようなものなのかというのを琉愛に教えるために映像を見せながら、説明をしている。


バドミントンとは、って言ってもそんなことはわかりきってる。


ネット競技の1種で、相手のコートにシャトルを入れるか、相手がシャトルをアウトするかの、主に2種類の方法で点を取り合い、3または2ゲーム先取したほうが勝ち。

とりあえず、今度の対戦では3ゲーム先取で、魔法の使用は“一応”不可とされているらしい。しかし、そんなことは今はどうでもいい。

今、琉愛に伝えるべきことはダブルスでの陣形。


バドミントンのダブルスには陣形が主に2種類存在する。

攻撃型であるトップアンドバックと守備型であるサイドバイサイドである。

これはいくら魔法が使えようが使えなかろうが、この陣形は正しいはずだ。

トップアンドバックとは、前衛後衛に分かれ、後衛がスマッシュで攻撃し、甘く浮いたシャトルを前衛が叩くという陣形。

サイドバイサイドとは、相手の攻撃を左右に分けて守備するという陣形。


お付きの人に映像とホワイトボードとペンがほしいと言ったところ、すぐに出してくれた。やはり、そこら辺の文化はそれ程変わらないらしい。


「それで、前衛後衛って固定なの?」


と、琉愛が聞いてきたのだが、


「いや、そんなことはない。まあ、ダブルスによっては、後衛にスマッシュが強い人を頻繁に打たせるのはあるけど、ラリー中はそんなの言ってらんない」


「なるほどね、となると私もスマッシュを打てるようにしなきゃなのか」


「そうそう、だから、とりあえず、明日からはショット全ての打ち方を頭に入れてもらって、あとは体に慣れてもらうしかないかな」


「おっけー」


琉愛はいつもの優等生モードのように簡単に返事を返してくれた。


まあ、それぐらい、琉愛なら簡単にやりこなしてくれるだろう。

琉愛は私とは違って、優秀で、何でもできる。

私のほうがバドミントンを琉愛より知ってるだけで、もしかしたら、すぐ抜かれるかもしれない。

うかうかしてられないな、明日から私も頑張らないとな。


とか思ってると、琉愛が急に私の後ろに回り込んで、私を後ろから抱きしめてきた。


「ちょっ、なにやってるのさ、琉愛!」


と抵抗したものの、琉愛より身長の低くなってしまった私はかなわず、そのままだっこされ、寝室に運ばれ、ベットに押し倒されてしまった。


「琉愛?」


私は問うた。彼女になにをするのかと。

すると、彼女は


「え?」


と首を可愛らしく曲げながら、にこっと笑った。




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本当に申し訳ございません。やっと出せました()

悩みすぎて一話短っ!

あっ、あと、この夜の話は続きません(他のところで出させていただきます。)

次の話は次の日の朝となっております。ご了承ください。

とりあえず、明日中にはもう1話出せると思います。

今後ともよろしくお願いいたします!

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