「、」で変わる印象

 ◉Point───────────────────


 例

「初めて出会ったあの日から、あなたのことが、好きでした」

「君の気持ちは、とてもうれしい。僕も、君のことが、ずっと前から、気になっていたんだ。知っていたかい? 僕たちは、高校生になって、初めて出会ったんじゃないんだよ」


 ──────────────────────


 文章を読みやすくするために「、(読点)」を用いますね。目的は“文章を読みやすくする”なのですが、上の例では読点の多さから逆効果になっています。女の子のセリフは「ひと呼吸」を表現できていますが、男の子のセリフは片言のようです。たどたどしいしゃべりかたの演出であれば、このままでも。

 主語や助詞のあと、無理に読点を打たなくても読みやすさは損なわれません。思い切って削除してみましょう。


 例

「初めて出会ったあの日から、あなたのことが、好きでした」

「君の気持ちはとてもうれしい。僕も君のことが、ずっと前から気になっていたんだ。知っていたかい? 僕たちは、高校生になって初めて出会ったんじゃないんだよ」


 男の子の印象がずいぶん変わりましたね。冷静に見え「年上なのかな?」とイメージがわいてきそうです。



 このひとさじは、いかがでしたか?

 お役に立てたようなら、とてもうれしく思います。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る