第927話 寄子引っ越し準備
官僚から聞いた、寄子も伴って侯爵領に行くことを寄子5人に伝える。
寄子になっても王国魔術師団のままであった、カジミーユ・ドラワース、ヴァリユス・ドラバック、リスチアン・ドラナンの3人はほぼ同じぐらいに上司からその旨を聞いていたらしい。
ただ、元々王国第1騎士団から騎士爵に叙爵されて寄子になったシャルナン・ドラモンとジェレオン・ドラロクはドラセム家の寄子騎士団になったことで日頃の出仕先もドラセム家のため認識が無かったため驚いていた。
「皆、家族とか大丈夫?」
「はい、王都内に親がいたりはしますが、代官地に家を用意いただいた後から別居していますので、それほどの影響はありません」
「まぁ適当に王都に帰ってきても良いからね」
「サラ様、それよりも代官地の家を継続して残して良いのかが、皆様の関心ごとだと思いますが」
「ローデット、さすがだね。もちろん、代官地の家はそのままで良いわよね。それよりも侯爵領の領都の貴族街にも家って用意できているのかな?」
「ターフルダ侯爵の寄子貴族の屋敷であったものは全て接収済みですので、4月の着任までには間に合うように騎士爵様5人分のご用意をしておきます」
「ローデット様、いつもありがとうございます。これからもどうぞ寄子の我々のこと、どうぞよろしくお願いいたします」
ふと気づいたサラはローデットに確認をする。
「ねぇローデット達は王都、副都、侯爵領のどこを拠点にするの?」
「ドラセム商会の職人でもあるリリー様、カーヤ様、ベンノ様とそのご両親はこちらに残られますが、商会の番頭であるクリストン様は領地に赴かれるとのこと。デュドニとガエル夫妻は子供のマドロア、クシミールと共に孤児院のある王都に残ることを希望しております。アンブリーも王都に残すことになる侯爵家としての馬の手入れや王都での御者のために残るつもりとのことです。私は侯爵領に行くつもりです。もちろん皆はサラ様のご意向に従うとのことですが」
「そうね、それぞれ王都や副都での生活もあるからね。そのままで良いわよ。少し寂しくなるけど、≪転移≫で互いに行き来できるようにしておこうかしら」
「それは皆も喜ぶと思いますが、使用者制限はしておいてくださいね」
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