第540話 代官地砦護衛2
元盗賊8人に奴隷契約で最低限の命令をした後は、いったん余っている従業員棟に連れてくる。
仲間皆との顔合わせと、リリーによる採寸での革鎧の提供、それぞれが使い慣れているという剣や短剣はカーヤに作成して貰うことで、革鎧と金属武器は高級品を配布する。弓等はミケラルド商会で高級品を購入し、サラは高級魔法回復薬を配布する。
彼らの持ち物であった馬と馬車も買い戻して、代官地砦に配備する。
また、元盗賊で顔も悪い意味で知られているかもしれないが、今は違うということを分かりやすくするため、ドラセム家の紋章を左胸にサラの髪色でもある銀色で縫い込んだ濃緑マントを全員が着用するようにした。
それを見た元暗殺者たちも欲しがるので、同じように紋章を縫い込んだ濃青ローブを12人に配布することにした。
ちなみに、面倒ごとになりえるので、この元盗賊たちには魔法の指導はせず、あくまでも通常武器による護衛として雇用することにした。
開拓地で住み込み護衛をするにしても、日ごろは暇であろうから、魔の森の手前や王都ダンジョン上層階で魔物を狩って訓練しつつ食材確保するように言いつつ、生活費・経費は支給して自分たちで必要物品は自由に購入する裁量も与えておく。
冒険者登録を既にしていた者も居るが、全員登録させて銅級もしくは鉄級にさせておいた。訓練のまずの目標は全員が銅級冒険者としておいた。
また、砦の門にはドラセム家の紋章を掲げ、堀や塀などは、護衛の手すきのときに強化して置くように指示する。
ハリーが元盗賊や元暗殺者のマントやローブを見て、サラに相談する。
「俺もマントかローブを着た方が良いのかな?」
「今までに恨みを買っていそうな人たちの自衛のためだったんだけど」
「ならまだ良いか。ドラセム家の騎士団とかつくるなら、金属鎧とマントが要るかなと」
とハリーは何か夢が出来てきているのかもしれない。確かに魔法使いを中心に育てているのでハリーみたいな剣士、騎士的な者が居ない。
まだまだ従者は少ないが、孤児院の運営も含めて少しずつ貴族、伯爵らしくなっていると良いなと思うサラであった。
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