第517話 ワイバーン孵化2

サイユも領都であるのでそれなりの規模であり、従魔屋もある。そこへ急いで駆け付けて、ハリーとワイバーンのワンの従魔契約をして貰う。ただ、

「今は良いですが、大きくなったらどうやって飼育します?何だったら高く買い取りますよ」

と言われるが、もちろんハリーに売る気は無い。


ただ、あまり考えていなかったらしいハリーは

「大きくなったらどうしよう?」

「え?郊外にでも大きな敷地のある屋敷を買うのかと思っていたわよ」

とサラに返されて、

「あ、そうだよね、あはは」

とごまかすのであった。


ワンは、昔のロック鳥ガンのようにハリーの肩がお気に入りのようで、ずっとそこにいる。ときどきガンがワンに飛び方を教えるためか、空に誘うがまだあまり行きたがらない。



急ぎでは無いが王城にも報告に行く必要があるので、領都サイユに長居はできないため、次はゲレの街に移動し、そこから火精霊ヨルバの祠に向かい、そこでも祠の掃除と合わせて色々な活躍に感謝をする。


その後はバトルホースの足を使って王都に向かう。通常の馬車に比べて半分ほどの時間であるので、サイユや火精霊のところへの寄り道分は十分に取り返しているはずである。


王都につくとまず王城に翌日の面会時間を予約してから、半年ぶりの自宅に帰る。

事前に帰る旨を水精霊シルビーで伝言はしており、準備はされていて、屋敷の食堂に無理やりに椅子などを入れてきて隣人カーラも含めて全員が集まれるようになっていた。

状況などは随時シルビー経由で伝えていたが、やはりここでも対面で色々と共有し、無事の帰宅を皆で祝う。


ヴァーヴ伯爵から貰った褒賞の分配もその場で行ったが、ハリーもワンのための屋敷購入代を置いておいてとあまり受け取らず、留守番組はほぼ受け取らず、奴隷組も形ばかりに金貨1枚ずつしか受け取らないが、特に元々孤児だった者には金貨でも一生見ないと思っていた貨幣であるのと、奴隷に給金?と、喜ばれる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る