第474話 元暗殺者奴隷2

元々魔法使いであった2人も含めて、スクロールと触媒を使ったいつもの魔法の向き不向き確認を、元暗殺者奴隷の12人に対して行う。

ちなみに、使用人のつもりのローデット以下5人は従士にするわけでないので、本人たちの身の安全のためにも特殊な魔法習得はしない方が良いとのローデットの判断もあり、魔法関係は何も指導していない。明らかに通常の屋敷より多い数の祠の掃除などは任せてあるが。


元々中級魔法使いの2人は、自身の習得していなかった属性が扱えることが分かった上に、残り10人も何らかの属性は習得することができた。

ただ、やはり習得が早い遅い、向いている属性の数量などには個性があったので、属性数が多い、習得が早かった者を中心にサラが魔法の指導を、それ以外はハリーが剣の指導をしつつ、ミーナ、ティアーヌ、アルベール、リリアナも手分けして全般的に指導することにした。


12人のうち年齢が上であるほど冒険者資格を既に取得済みであったが、全員に取得をさせて、早々に鉄級以上に昇格させている。そのため、現時点では銅級もしくは鉄級である。

王都ダンジョンまでバトルホースによる騎乗での移動をし、先輩を混在させた何班かに分かれて順次深いところへ進ませてながら、魔法の訓練もさせる。

12人それぞれに、サラお手製の≪拡張≫の腰袋、ベッドの広さに身長ほどの高さの容量の物を配布してあり、狩った獲物は自身の食事やバトルホース達へのエサなどに使用している。


今までのメンバと違い、皮革処理や採掘などに時間は割かず、まずは武技を含めた剣・弓、そして魔法という戦闘能力を中心とした訓練にする。


ただ、軍隊経験は誰も無いため、あくまでも冒険者パーティーレベルでの集団戦闘の訓練であり、どこかの騎士団やそれに付随する従士隊の訓練とは全く異なるものであった。



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