第450話 追加報酬
それからしばらくは、少しだけ休憩を兼ねてのんびりな生活をしていた。
とはいうものの、サラは魔法回復薬や上級スクロールの製作、納品を兼ねた≪高級鑑定≫の訓練もしながら、≪拡張≫の練習。
リリーは不在時にたまった補修依頼への対応や、皮革製品の作成。カーヤは引き続きの武器作成。
ミーナ、アルベール、リリアナは羊皮紙と中級と初級のスクロールの製作をしながら、ハリーと王都ダンジョンの攻略である。
魔術学校も行かなくなったので、時間制約が無くなっただけで、他人から見ればのんびりには見えない行動であった。
その生活を1週間ほど続けた頃、ヴァーヴ伯爵家から呼び出しがあり、サラはアルベールの御者でリリアナと貴族用馬車に乗って王都の伯爵家屋敷に参上した。
対応してくれたのは執事であり、戦争の成果の清算が終わったので、ヴァーヴ伯爵からの褒賞とのことである。先日のミスリル貨3枚は確かに一部との表現であったが、追加でミスリル貨7枚であった。帝国からきちんと賠償金を得られたこともあり、その功労でもあると。
あわせて、執事は伯爵からの言葉を伝える。
ドラセムは子爵になったのであるから、さらにドレスなどの衣装や装飾品を増やすように。
また本来であれば学校生活であった期間も終わり、もうすぐ成人をするので、先送りにしていた仕官の受付を含めた従者の増員、そして結婚のことを考えるように。
とのことであった。
サラは、子爵になった途端に帝国に外交交渉で何ヶ月も行って現実逃避していたことが突きつけられて、かたまってしまっていた。
それを見た良くできた執事である彼は、いつものように助け船を出してくれる。
従者の数は、経緯は置いておいて今までのように奴隷を追加するだけでは、貴族社会の付き合いなどに関して対応ができない。ただ、独自の育成方法も含めて、その追加方法でも従士としては十分どころか一般従士の何倍も活躍をしている。取り急ぎは貴族対応も含めたことが対応できる人物の採用が重要とのことであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます