第310話 魔術学校Aクラス

学校の概要が説明された後には、クラスメイト15人の自己紹介になる。


たまたま座った場所の順番で、サラたち3人は近くであったので、

「フェルールです。魔法訓練のために冒険者としてダンジョンに挑戦していた時に、こちらのサラさんたちに助けて貰い、魔法も指導して貰いました」

「リリーです。兄と一緒に森でサラと出会い、ずっと冒険者で一緒しています。私もサラに魔法を教わっています」

「サラです。魔法は師匠に教わり、冒険者をしています。2人には大したことはしていません」

と連続で自己紹介することになった。


他の12人は、ほとんどが貴族か裕福な平民と思われる服装であった。貴族の男子は騎士学校を希望することもあるからか、男子は5人と少なかった。

魔法は知識があれば使える人がもっと多くなると思い始めているサラは、経済的に余裕がある家庭の子供ほどAクラスになりやすいと考えるのであった。

自己紹介ではもちろん家名を言わないため、貴族か平民かも分からないが、家庭教師に教わった等の表現も多かったので、恐らくそういうことであると思えた。


また、本日は解散となったときに、フェルールのところに話に来ている数人は、既に知り合いのようであり、おそらく貴族同士のパーティーなどで会っているのであろう。また、フェルールが挨拶に行っていたのは、伯爵よりも上位、侯爵などの令嬢なのかと推測された。

その侯爵?の令嬢の取り巻きから、こっそりと

「調子に乗らないでね。実力ではクレマリア様の方が上なんだから」

と言われて、サラは困惑するだけであった。


帰宅して、カーラも含めて昼食になったときに、最後の話をすると

「私たちのときにも、上級貴族の取り巻きって面倒だったわね」

「ま、気にしても仕方ないので、普通にしたらいいわよ」

と、カーラとエミリーという大先輩から言われる。

「それにしても、学校長はまだ居たのね。年齢を聞いたらダメだからね」

というアドバイスも貰う。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る