第82話 ダンジョン巡り

しばらくはゲレの街に近い低レベルのダンジョン巡りをすることにした3人。


初ダンジョンと同様に、EランクかDランクの魔物しか居ないと言われているダンジョンを選び、冒険者ギルドで販売されている地図を購入して探索をすることを繰り返す。

初ダンジョンで隠し部屋を見つけられたのは偶々であったようで、どのダンジョンも販売されている地図とほぼ同じで距離が一部違っているところがあった程度であった。また無数に攻略されている低レベルのダンジョンばかりであり、宝物も入手することはできなかった。

一部、罠の多いダンジョンでは解除技術が未熟なためはまったこともあったが、サラの傷回復や解毒などの魔法回復薬や回復魔法≪治癒≫のおかげで大事には至らなかった。


ただ一度だけダンジョンコアが残っているダンジョンに当たることができ、ダンジョンボスを倒した後に入手することができた。低レベルのダンジョンであり、コアの大きさは握りこぶし程度であった。

コアもそれなりには簡易に入手できるとその時は思い、魔剣に吸収させてみたところ、その後の魔法発動効果が大幅に向上することを体感できた。やはりダンジョンコアは魔石なのか、魔剣が魔石以外でも吸収可能なのかは判断できない結果となった。



ダンジョン巡りは、魔の森での狩りに比べて魔物の密集度が高いこと、出現する魔物が事前にわかっており対処がたてられること、壊すことはできないという壁があることで周囲警戒の範囲が狭くなり安全であること等から、非常に習熟の効率も向上ができた。


実際に、ハリーは体術の武技≪肉体強化≫を使いこなせるようになった以外に、盾の≪盾叩≫という盾で攻撃する武技も習得した。リリーは弓の≪連射≫と槍の≪強打≫という武技を習得した。

サラも≪火球≫を戦闘でも使えるレベルにした以外に、水魔法≪氷刃≫と火魔法≪火炎≫を習得した。それぞれの魔術語は「glacies(グラキエス)-ensis(エンシス)」と「flamma(フランマ)」であり、魔術師委員会にて指導を受けた。



3ヶ月で帰郷するという保護者達との期限も近づいてきた。

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