第74話 雨天
野営の1泊目は何事も無く朝を迎えることができた。
軽く朝食を取った後、今日も狩りを続ける。昨日に引き続き、Eランクゴブリン、Dランク魔狼やオークなどを狩った後、昼前から雨が降り始めた。
昼食のため小川近くに戻ってみると、地面がぬかるみはじめており、焚火もできない。森に戻り木々が密集して雨が強くないところで簡易な昼食にする。
午後も雨は止まず、気配察知も上手くできずにゴブリン5匹との乱戦になる。ハリーの≪挑発≫≪受流≫で何とかしのぐことができた。
その後はあまり動きまわらずに、気配察知が一番うまいサラが1匹だけの魔狼などを釣りに行き、待ち構えた2人と合流して倒すことを繰り返した。
いつまでも雨は止まないため、今日も少し早めに狩りを切り上げて野営する場所を探すも、岩陰ぐらいしか見つけることができなかった。焚火をすることもできず、昼に引き続き夕食も簡易となり、軽く武器などの手入れをした後は交代見張りをして休むことにした。昨夜のような広い場所での焚火も無いため、うずくまって休む程度であった。
その明け方近く、リリーが見張り当番のとき、雨もありほぼ気配察知をできないまま、オーク3匹の襲撃を受けた。残り2人も熟睡できる状態で無かったことが幸いし、すぐに戦闘に参加して3匹とも倒すことができた。その後はそのまま解体などをして朝を迎えた。
倒したオークの死体から多めの素材と、近くの薬草を回収してゲレの街に帰る3人。
「私たち3人だけの野営はまだ早かったのね」
「そうだな、しばらくは日帰りにすることにしよう」
「賛成」
と、討伐証明などを冒険者ギルドで提出した後には、貸倉庫も引き払った。もう少し長く預けるつもりであって払い込み済みの使用料も解約手数料を引かれた上で返却された。貸倉庫は、ギルド登録が抹消された際だけでなく、事前払い込みの使用料が切れた際にも中身を処分されるため、少し多めに払い込みをしていたのであった。
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