24
「キシキシキシ…」
さーて、ラスト1体…。
「マイル、前衛頼む!」
「おう!」
「ノノ、
「クールタイム消化…完了…いつでも、イケるっ」
ということは、【
「おらよっとぉ!!」
マイルが大剣を振り下ろす。ブラッドマンティスは鎌でそれを防ぐ。マイルの背後から飛び出した俺は一閃…ブラッドマンティスの頭を斬りつけた!
「ギキイ!!」
思ったより良いダメージが入る。頭は弱点なのか!?
「ノノ!頭を狙え!!」
「りょーかいですっ」
ノノはいつでも
「!!」
ブラッドマンティスが俺に向かって鎌を振り下ろす!
「させーん!!」
そこにマイルが割って入り、大剣で受け止める…が。
「ん?」
俺達を覆っていた赤い光が消える。【バトルテンション】の効果が切れた!
「うぎいぃぃぃぃ!重いいぃぃぃぃ!!」
マイルがブラッドマンティスの力に押し負け、片膝をつく。マズイ!…
「うっ!!」
俺はブラッドマンティスが放ってきた薙ぎ払いを剣で受けるが、跳ね飛ばされてしまう。しまった!!
鎌で抑え込まれ、動けないマイルにもう片方の鎌を振り上げるブラッドマンティス…
「あー…これ、やばくね?」
「キシャアアア」
「させるかあぁぁぁぁ!!」
温存しときたかったが、この際仕方ない!!
俺は残り一つの火炎瓶を取り出し、投げつけた!
ブラッドマンティスは炎に包まれ、奇声を発しながら後ずさる。
「いけ!!ノノぉ!!」
「ふるまっくす…ですっ!【
ノノの人形、ミハエルが巨大カマキリの頭へ高速の連撃を放つ!
「キシャアアアアアア……」
ブラッドマンティスの奇声が途絶え、数秒後、敵の躰は光となって霧散した。
「…やった、な」
「か…勝ったー!!!」
俺達はその場にへなへなと座り込む。凄い…スリルだった。これがゲームなのか?…こんなゲーム…
「「「サイコー」」」
三人の声が重なった。俺達は互いの顔を見合わせると吹き出すように笑いあった。
ピコン
電子音と共に、さっきの戦闘のリザルト画面が表示される。
「おぉ!スゲーレベル上がった!!」
マイルの驚きの声を聞きつつ、俺も自分のリザルトを確認する。
――――――――――――――――――――――――――――
RESULT
レベルアップしました
Lv8 → Lv14
スキルポイントを16獲得しました
【下級剣士】の熟練度が上がり、スキルを習得しました
・【
物凄い速さで目標に突進し、渾身の一撃を放つ
消費AP6 クールタイム 80秒
・【
精神を練り上げ、30秒の間自身の物理耐久と
魔法耐久を大きく上昇させる。
消費AP10 クールタイム 600秒
―――――――――――――――――――――――――――――
おぉー!レベルが一気に6も上がった!
しかも新しいスキルを二つも習得!…なかなか使えそうなスキルじゃないか?
続いてドロップしたお金とアイテムが表示される。
お金が200Gに、『ブラッドマンティスの大鎌』か…何か良い武具に加工できたりするのだろうか?
ピコン
「ん?」
リザルト画面を閉じると再びポップアップが表示される。…なんだ?
――――――――――――――――――
パッシブスキルを獲得しました
・【識別Lv1】
対象を注視することによって表示される
ステータスがより詳しくなる。
※解放条件
魔物のステータス閲覧を40回以上行う
――――――――――――――――――
パッシブスキル!?…なるほど、特定の行動や条件を満たすとアクティベートされるのか。どうやらレベルアップする度に獲得していたスキルポイントというやつは、このパッシブスキルを強化するのに使うようだな。
ツールボックスからパッシブスキルを確認すると、【識別Lv1】のスキルはスキルポイントを5ポイント割り振ることでレベル2へと強化できるようだった。俺が所持しているスキルポイントは30ポイント。その内5ポイントを識別スキルへと割り振り、レベル2に上げてみた。
識別スキルを次のレベルに上げるには7ポイント必要なのか。このままレベル3に上げることも可能だが…とりあえず、無闇にポイントは使わず取っておくか。しかしやりこみ要素抜群だな、このゲーム。
俺はニューワールドに対する期待感から、体が小さく震えるのを感じた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます