『同窓会の案内状が、今日郵便受けに入っていた』

同窓会の案内状

「約束したあの場所、あの時間でお待ちしております」

それだけ書かれた同窓会の案内が、今日郵便受けに入っていた。


20年近く前に卒業した小学校の同窓会。

「そのときになったら、きっと届くよ」

同級生の誰かが言っていた。

卒業式の日に約束した同窓会の約束。


場所も時間も全く覚えていなかった。

それが、一枚の葉書を見た瞬間、約束を結んだ瞬間のことを思い出したのだ。


自分を含めて30人のクラス。


広くも狭い教室。


窓から見える桜の樹たち。


約束の時間まで、あと、僅か。


自分の時間まで、あと、僅か。

急ごう、急ごう。

みんなが、待っている。

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