(二)-14

「突入だ! 今すぐ突入させろ!」

 ティムはスマホに向かって叫んだ。同時に大きな音とともにドアが破られていた。

 ティムの声に気づいた覆面の男の一人がティムめがけて撃った。乾いた発砲音と地面で金属弾の跳弾音が連続した。ティムは音と同時に脇へダイブするように避けた。

 背後から車がスピードをつけてやって来る音が聞こえ、ティムの近くに急停止した。やってきたのはレンタカー会社のロゴの入った白いバンだった。助手席の開いた窓にはM27自動小銃の細長い銃身が飛び出ており、アパートの賊に照準を合わせていた。そして停車と同時に一発発砲した。弾はドアの左脇に立ってティムを狙い撃った賊の足に当たった。


(続く)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る