(二)-6

 これはただの偶然なのか。モハメドは米国に情報を提供していただけでなく、ロシアにも流していたという疑いがあった。そのため彼にはパキスタン政府に逮捕された。その疑いがあろうとなかろうと上司からは情報提供者を保護するように命じられていたため、ティムは外交ルートを使い、彼の釈放と保護に成功し、日本まで連れてきた。米国で保護する予定であったがモハメドの希望で日本に移送したのだ。

 ただそれがロシアとのつがなりを保持するものであれば、この日本人青年がロシアとのつながる可能性も考えられた。考えすぎであろうが否定できない。またこの青年とは関係なくロシアが動いている可能性もある。

 そのため一応モハメドを再度保護し、必要があれば尋問などをするべきとティムは考え、彼に電話することにした。

 幸い、電話はすぐにつながった。今晩二〇時に会う約束をして切電した。

(続く)

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