第14話 ロングカクテルとショートカクテル

 このお話を、今の今まで書いてこなかったという失態。平にご容赦を。本当に基本のキの事柄なのに、後回しにしてしまっていました。

 そんな訳でここでは、『ロングカクテル』と『ショートカクテル』の解説を入れて行きます。お付き合い頂ければこれ幸い。


 さてまず、カクテルには2種類の分け方があります。

 まず、タンブラーなどの縦に長いグラスを用い、炭酸水やジュースなどでお酒を割って作る『ロングカクテル』。こちらはハイボール・ジントニックなどが挙げられます。

 次に三角のカクテルグラスやワイングラスなどを用い、お酒などを混ぜて少ない量を飲む『ショートカクテル』。こちらはマティーニ・ホワイトレディなどが挙げられます。


 大きく大別すると、この2種類になります。

 ロングカクテルは、ゴクゴクと量が飲めてアルコール度数はそれほど高くはなく、味の変化も緩やかです。それでも「10口で飲み切るのが良い」とも言われています。

 ショートカクテルは、少ない量ながらアルコール度数は高い傾向があり、温度変化しやすいので味の変化も早く、「3口で飲み切るのが良い」とされています。


 いずれにしても、氷が溶けたり温度が上がってぬるくなったり、そうならないうちに飲んでしまうのが良いようです。

 ビールでもそうではないでしょうか。キンキンに冷えたビールをぐぐぐっと喉に叩き込むのが、一番美味しい飲み方なのは、ほとんどの酒飲みが理解していると思われます。


 「カクテルは足が速い」という事はご理解頂けたと思いますが、もちろん例外もあります。

 氷は塊を使用し、アイスピックや包丁などを使って丸く成形し、その丸氷をロックグラスにコロンと入れて、常温の蒸留酒スピリッツを30cc注ぐ、この「ロックスタイル」はその最たるものです。

 チビチビと少しづつ舐めるように口に含み、最初はアルコール度数の高いキツさを感じ、氷が溶け始めて加水された頃合いで香りや甘みを味わい、ゆっくりと味の変化を楽しむ。「ロックスタイル」はお酒を長く楽しめる方法のひとつであります。


 喉が乾いているのでロングカクテルで乾きを癒す。サッとのんでサッと別のバーに行くのでショートカクテルを。長くゆっくり雰囲気を楽しむためにロックで。お酒の楽しみ方は人それぞれです。ご自身の体調や場の状況を考えて、選んで下さい。


 ですがやっぱり重要なのは、『酒は飲んでも飲まれるな』です。


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