神電説
もやもりすだち
第1話
その幼女は戦場で生まれた幼女だった。選挙に出て当選したからだった。ズルをしたので神様に怒られたらしかった。だから、彼女は宝石を携えて、戦場を駆け回り、市民を虐殺した。でも神は許さなかった。神は幼女を殺してしまった。結局のところ、神は神で幼女は幼女にすぎなかった。血の色をした夕焼けが戦場を讃え、地面に悲しい音楽が吸収されていった。
少尉は、悲しんだ。幼女は何のために生きて、なんのために死んだんだろうと考えて、答えが出なかったからだ。彼女は苦しめられるためだけにしか生きていなかった。そんな人生に何の価値があるのかわからなかった。それでも生きていこうと思った。それは神の思し召しだった。
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