1年と108日目その2「ちっがーう!!」
「ちっがーう!!」
結局、もきゅもきゅイチャイチャして、口を離したら唐突に紗奈はそう言った。
「違った?」
「違った」
紗奈はバフバフとベッドを叩く。
「おススメの作品の更新がないの。
あと自分の作品を更新してないからコメントもなくてなんだかモヤモヤする!」
「おススメの作品の更新がないというより、すでに読んだからだよね?
あと自分の作品を更新してないと、コメントがないのは当然だよね?」
紗奈は飛び掛かるように僕に抱きつき口を口で塞ぐ。
もきゅもきゅもきゅもきゅもっきゅ〜
「……ふう、危ないところだったわ。
なんて危ないことを言うの、颯太。
そんな口は私の口で塞がないといけなくなるじゃない」
「そんな危ないこと言ったっけ?」
「言ってない?」
「言ってない言ってない」
「じゃあ、お詫びに……」
そう言って紗奈はまた口を重ねてくる。
もきゅもっきゅもっきゅもっきゅ。
どっちにしても一緒とか言わない。
そう思うけど。
「ぷぅ〜」
満足そうに紗奈は口を離す。
「更新はね〜、ちょっと今、書く気力ないの。
そんな時は休むに限るの」
ああ、なるほど。
普段から僕が紗奈に言ってることだな。
そんな訳で、と紗奈は催促する様に両手を伸ばす。
僕はその手に導かれるままに、紗奈を抱きしめ優しくベッドに横たえさせて唇を重ねた。
結局なんだったとか言わない。
そう思うけど。
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