1年と69日目「カクヨムサポーターズパスポートが始まるわね」
「カクヨムサポーターズパスポートが始まるわね」
私は颯太と並んで勉強した後、いつも通り颯太より先に寝る前の準備を済ませて私たちのベッドにコロンと転がる。
「最近は忙しく、イチャイチャ幼馴染も久々の更新……去年もそうだった気がするわ。
バレンタインのこと?
ちょ、ちょっ! 書ける訳ないでしょ!」
「紗奈、何を言ってるんだ?」
「え?イチャイチャ幼馴染に書き込む1人語り」
颯太が椅子を回転させてベッドに寝転ぶ私を振り返る。
うんうん、幼馴染で義兄で彼氏で夫の颯太。
……今更だけど属性多いわね。
「……バレンタインのことは書いたらダメだよ?」
「いやぁね、流石に書かないわよ。
バンされちゃうわ、バン。
去年も書かなかったでしょ?」
「……ガッツリ書いてるけど?」
あれ?そうだったっけ?
……ほんとだ。
書かなかったのはその後のあの時のアレだね、うん、アレ。
流石にこれはあぶないわ、と思ったから書くのをやめたんだった。
「颯太ぁ〜」
私はベッドの自分の隣をポフポフと叩き、颯太を呼ぶと颯太は机の上を片付けてこちらに来てくれたので、私は彼の腰にしがみつく。
素早く腰に手を回し、かくほぉぉぉおおお!
そうすると颯太に軽く腕を引かれ、身体が颯太に乗り掛かる感じに。
そのまま唇を……というか口を奪われる。
颯太、これ好きだよね……。
まあ、私もなんだけど。
もきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅ。
「それでカクヨムサポーターズパスポートが始まるけど、それがどうしたんだい?」
口を離すと颯太が聞いてくる。
「うん、正直ぶっちゃけ読む側のメリットが分かんない」
「うん、身もふたもないね。
カクヨム運営が一生懸命頑張っているって事だよ」
「そうなんでしょうね。
う〜ん、ツイッ◯ーもユー◯ューブもやった事がないから限定コンテンツの意味がイマイチ……。
それに配信者側は用意するのにそれなりの時間掛かるよね?」
颯太はアゴに手をやり、ふむと頷く。
意外と颯太はこんな風に相槌を打ってくれる。
「以前、アフィリエイトを実験的にやってみたけど、1ヶ月ほど準備して稼げたのが3円だったのはいい思い出だね」
颯太と一緒に昨年に試してみたが、かけた時間の割に結果は散々だった。
ユーチュー◯などは試す気にもならなかった。
「◯ーチューブとかも人気配信者が投げ銭もらっているのは見たけど、僕らが出来る気はしないね」
あれもまた選ばれし者だけの世界と思う。
私はベッドにグデーと伸びる。
「……まあ、あれね。
カクヨムロイヤリティプログラムと一緒で検証している人が増えるまで、気にせずしておくのが1番ね。
もしもの時は、もしもの時に考えるわ」
颯太は優しく私の頭を撫でてくれる。
「そうだね、慌てず無理せず。
そうでなくても作品を書くということは、何かを消耗している訳だから。
そもそも作品を途中で止めてしまう人の方が多いからね。
何事も無理しないことだと思うよ」
「は〜い。
要するにアレね、時を待つってことね!」
「そうかもね」
そう言って私たちは口を重ねる。
もきゅもきゅもきゅもきゅもきゅ。
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