1年と36日目「なんとなく新作を書きたい気がするわ」

「なんとなく新作を書きたい気がするわ」


歯磨きを終えて部屋に戻ると紗奈にベッドの中に引きづり込まれた。


引きづり込まれたと言っても、手を伸ばしてきて握ったら、引っ張ろうとして来たから嬉しくて自分から入ったんだけど。


「書けば良いんじゃない?」

「そうすると公爵の話を書けなくなるのよ、時間かかるから」

「あー、あっちもこっちもというわけにはいかないよね」


「そうよ、今は公爵の話に専念するけど、週末に特にそう思ってしまうわ。

つまり私は疲れているのよ!」

「お休み」


紗奈はふにふにと僕に擦り寄って来た。

いつものことだが、温かくて柔らかくてもにゃもにゃする。


首筋の匂いを嗅ぐと紗奈の匂いがする。


「くすぐったいくすぐったい!」

もぞもぞされたので、お黙りなさいと口を口で塞ぐ。


もにょもにょ、もきゅもきゅ……。


ちょっと狼スイッチが入ってしまった。

「ふにゃぁ! 食べるなぁ〜」

紗奈が甘く鳴いたので余計に狼さんは止まれなくなりました。


可愛いとさらに口を奪うと、紗奈からも甘えるようにしがみ付いて来た。


もっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅ……。


まあ、そういうこと。

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