186日目「颯太、ニ礼ニ拍手一礼を行うわよ。」

「颯太、ニ礼ニ拍手一礼を行うわよ。」


僕の部屋にやって来るなり、枕の上にスマホを安置(?)して、紗奈はその前に正座して自分の隣をぽんぽんと叩き、唐突にそう言った。


もはやリビングに移動しても、もきゅもきゅをすることに変わりはないと諦めた僕らは、前と同様、部屋で一緒の時間を増やした。


なんのことか分からないが、大人しく僕は紗奈の隣に座る。


「正座、正座!」

促され、よく分からないまま正座する。


「いいかしら?颯太。

この度、『イチャイチャ幼馴染』がなんと17万PVを超えたのよ。

ここに至り、このスマホの向こうで見ていた方々にニ礼ニ拍手一礼にてお礼をするわよ!


この度は『イチャイチャ幼馴染』がなんと〜17万PV を超えるという快挙を成し遂げました〜。

これもひとえに、スマホの向こう側の皆々様のお陰で御座います。

かしこみー。」


やっぱりよく分からないまま、紗奈と一緒にニ礼ニ拍手一礼を行う。


「それで17万PVって凄いの?」

僕がそう言うと紗奈の目が白目になった。


「ひっ!?」

愛していても、白目はダメだ!!


「良いこと?

『イチャイチャ幼馴染』が現在約200話、これを17万PVで割ると約800。

繰り返し読んでくれている方も居れば、1話だけ見る方も居る。

それでもざっくりと言うと800人が見てくれていることになる。

学校で考えてみなさい!

私たちの高校の全員が見ている以上の人数なのよ!!!!!」


僕らの高校の全校生徒は600人ぐらいだったはず。


「凄い、、、ネット社会怖い。

なんて恐ろしい晒しプレイ。」

もきゅもきゅを晒してます。


「そうね、情報には十分注意が必要よ。

さて!颯太くん!!ここで問題です。

カ◯ヨ◯ではロイヤルティプログラムというシステムがあります。

これは謂わば、広告収入を還元してくれるシステムなのだけど、17万PVだとだいたいいくらぐらいになるか分かるかしら?」


「色々な人が検証してるね?

月によって違うんでしょ?」


「そうね。

でも颯太も知っての通り、私って大雑把だからザクッと計算してみたわ。」


あ、自分で大雑把って気付いてたんだ。


「どうだった?」


「約10万PVで3000円よ!

よって、17万PVで5100円!!

出産費用が40万円で保険適用の高額医療の返還があるから3万9千円以上は自己負担無しだから、あと目標3万4千円。

PVにしたら後約110万PV必要ね。

無理ね!」


さっぱりと言い切った。

まあ、ここまで見てもらえて紗奈も大満足なのだろう。


「凄いね、でもランキング上位者ならそれぐらい?」

「覗いて見たわ。

日間週間上位者で100万PVほど、累計上位者で数千万、、、つまり。」

「100万円近くかぁ〜。

まったく実感湧かないね。」

「そうね!

年間に200万円有れば最低限は暮らせるから、上位者でもカ◯ヨ◯だけで暮らすのは無理ね。

でも、ネット小説の未来をここから導き出せる可能性はあると思ったわ!

以上!今日の検証でした!!」

「うわっ!?」


言い終わるや否や、紗奈は僕に飛びかかって来てそのまま。


もきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅ、、、。

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