ふたりごと

話しかけるのは

わたしからばかりになったけど

目を瞑った瞼の裏には

今でもあなたがいるのよ


早々とこの世から退場して

今は好きなお酒飲みながら

煙草くゆらせているのでしょうね

時間の止まった世界で


ひとりごとが多くなったと言われるけど

ちょっと違うよ

だって、ふたりごと

あなたに話しかけてるんだもの


夢の中の電話に

なかなか出てくれないの改善希望

繋がらない電話で

わたしを泣かせないでよ


いつの間にか

あなたの歳をこんなに越えてしまった

シワもシミも増えたわたしを

オバサンなんて呼んだら怒るよ


世界のあちこちで

自由に漂っているだろうあなたに

今日も話しかけるの

ふたりごとの時間が過ぎていく


ねぇ、もうすぐ若葉の季節だよ

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