前のエピソード――第3話　18きっぷ旅行2020夏（3）

目が覚めた。今日は旅行二日目にしてこの旅の楽しみの一つであった飯田線を完乗する日だった。ホテルで朝食を済ませてから、松本駅まで歩いて向かい、駅で記念にポケット時刻表を貰った。（2021年3月で長野支社のポケット時刻表廃止になったらしいです。貰っといてよかった…）

　中央本線の列車に乗り岡谷駅に向かった。今日は少しだけJR東日本区間を通る。

　岡谷駅に着いた。ここで飯田線の豊橋行きに乗り換える。が、電光掲示板には"平岡"行との表示があった。少し不安になりながらも車内に乗り込み、念のため車掌に確認すると、台風の影響により途中の区間が運転を見合わせていることが分かった。

この旅の1つ目にして最大のアクシデントだった。仕方ないので塩尻駅まで戻ることにした。

　塩尻駅からとりあえず名古屋に向かう。急な予定変更で何をするか考えた結果、名鉄で大回り乗車（初乗り区間とかをぐるっと迂回して行く乗車方法。JRでは東京、大阪近郊などで行うことができる）をすることにした。ルートは西枇杷島→岐阜→犬山→名古屋だった。

　日本一のカオス駅と言われる名鉄名古屋駅(詳しくはカオストレインで検索)を出て、再びJRに戻り、関西本線の快速列車で亀山駅へと向かった。太陽も次第に傾いていき、亀山到着のころには夕焼けが見えた。亀山からはJR西日本のディーゼル区間に突入した。加茂までを気動車で駆け抜けていく。車窓は次第に真っ暗闇になっていった。

　加茂に到着し、さらに乗り換えして奈良駅に向かい、ここでも乗り換えして桜井駅に向かった。桜井で近鉄に乗り換え最寄り駅に着いたところで旅は終了となった。