第157話 クラス中のリスペクトを集める主人公!

●キャラ振り返り11・5 貴美美方(たかみみかた) 

 本作のヒロイン。

 黒髪ロールでですわよ口調のコテコテお嬢様。

 だけどいつも妄想が暴走しては双子の弟である守方に電気ショックで気絶させられている残念お嬢様。

 能力はマグマ、噴火現象を操る【ボルケーノ】。

 戦闘力は桐葉クラスで異能バトル作品に出ても第一線で戦えるほどの戦闘力を持つ。

 残念お嬢様で庶民を凡民と呼びいつも偉そうだが、ノブレスオブリージュの体現者であり、他人のピンチを見捨てることはしない。

 実はけっこうリーダーの才能がある。おっぱいはEカップとFカップのはざまぐらい?

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「くっ、奥井相手じゃ嫉妬する気にもなれない」

「これがモテる男の力か……」

「ああいう奴がエロゲ主人公になれるんだろうな」


 そこはせめてラノベ主人公と呼んでもらいたい。

 けど、醜い嫉妬ややっかみをする人なんて誰もいなかった。

 むしろ、当然だとばかりに納得したり、中には羨望の眼差しを送って来る男子までいた。



「はい席に着いてー。ホームルームを始めますよー」


 一学期、俺らのクラスの担任を務めてくれた女性教師が入室してくると、みんな席に戻っていく。


 俺らも、てきとうなところに座ろうとしたけど、何故か窓際に3×3の固まった空席ゾーンができていた。


「ハニーちゃん、こっちっす♪」


 上機嫌に笑う詩冴がそこにIN。舞恋と麻弥も続いた。


「詩冴が席取ってくれたのか?」

「あ、シサエじゃないっす。カミカタちゃんす」

「どうも、はにー君」


 声に振り返ると、貴美双子姉弟の弟、貴美守方が立っていた。


 相変わらず眠そうな、だけど人畜無害そうな目の美形だ。足も長くてモデル体型だし、いかにも女子に人気がありそうだ。


 でも、飼い猫のような雰囲気のせいか少しも嫉妬する気が起きないから不思議だ。


「おう守方、アビリティリーグの時はありがとうな」


 どうやら、こいつも1組らしい。


「どういたしまして。僕がみんなに提案したんだ。はにー君たちが一緒に座れるよう席を開けておこうって」

「それは嬉しいけどいいのか? 俺らだけずるいだろ?」

「反対する人がいると思うのかい? 少しは自信を持てよ、僕らのヒーローさん?」


 守方は失笑を漏らしてから、親指で背後のクラスメイト達を指した。

 みんな、満足げな眼差しを送ってくれる。


「桐葉たちがお前のことが好きなのは知っているしな」

「恩人の恋路を邪魔するほど野暮じゃないぜ」

「それにお前らは一緒にいてこそって感じがするし」

「戦隊ヒーローみたいなもんだよな。実際四天王だし」

「ていうか隣に巨乳美少女が座っていたら授業に集中できないし俺はパス」

「美人は固めていた方が眺めやすいし」


 と、アビリティリーグのF(ファニー)リーグ所属の6人組、通称F6(エフシックス)が大きく頷いてくれた。


 ――ていうかお前ら全員1組だったのか!?


 あいつら勉強できるんだなぁ、と失礼な感心の仕方をしながら、俺はお礼を言った。


「待てよ、守方がいるってことは……」

「なっ!? なんで淫獣がここにいますの!?」


 右手に缶コーヒーを握りしめ、黒髪ロールをみょんみょん揺らす残念美少女は貴美美方。守方の残念な姉だ。


「姉さん。はにー君たちは僕らと同じ成績上位組なの忘れたの?」

「バカ! これは疑問詞じゃなくて感嘆詞ですわよ! 貴方、この貴美美方の弟を何年やっていますの!?」

「僕ら双子だから姉さんと同じ年に決まっているじゃないか」

「だから疑問詞じゃなくて感嘆詞よバカ! バカバカ! 燃やしますわよ!」


 燃やすと言いつつ、何故かボクサーのファイティングポーズを作って拳を走らせる美方。


「まぁまぁ姉さん落ち着いて」


「これが落ち着いていられませんわ! きっとあの淫獣は授業中にワタクシの下着をアポートしてそのことに気づいて慌てふためくワタクシを眺めながら下卑た笑みを浮かべそして放課後に下着を返して欲しければと卑猥な要求を突きつけ毎晩ワタクシの首に鎖を繋いで夜の街を引き回し、ウッ――」


 守方の指先から電光が走り、美方は気絶した。

 白目を剥いて倒れ込む姉を抱きとめ、守方は笑顔で言った。


「この教室のみんなは、はにー君のことをリスペクトしているから気にしないでいいよ」

「リスペクトしてねぇんだけど! 侮蔑の念しか感じないんだけど!」

「じゃあ誤解を解くためにもあまった9席目には姉さんを座らせておくね」

「やめろ! 俺の右斜め後ろに危険人物を配置するな! お前が座ってくれ!」

「僕にそっちの趣味は無いよ?」

「そういう意味じゃねぇよ、うおわぁ!」


 俺と守方の間をナタが通過して、俺は仰け反った。

 ナタは壁に当たると無数のポリゴン辺に砕け散る。

 首を回すと、担任の女性教師が投擲フォームで眼鏡を光らせた。


「ホームルーム、始めていいかしら?」

「「あ、はい……」」


 MR凶器を投げてくる担任に凄まれ、俺と守方は忠実な返事をした。


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 本作、【スクール下克上 ボッチが政府に呼び出されたらリア充になりました】を読んでくれてありがとうございます。

 みなさんのおかげで

 フォロワー12565人 367万4606PV ♥55832 ★6113

 達成です。重ねてありがとうございます。

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