元住吉菜々緒の詩集
元住吉菜々緒
カラスのうた
ある朝早くに散歩 風が肌寒い
ガサガサという音が聞こえて ふと目をやると
カラスがゴミを漁っていたんだ
ゴミ袋を必死につつくカラス
食べ物にありつけると思っているのだろう
人にはゴミでもカラスにはごちそう
カラスは必死だよ 生活がかかってる
わたしの視線を感じて警戒している
カラスはゴミを漁っているんだ
でもそのゴミは燃えないゴミ
生ゴミとは違うんだと知らないんだろう
人にはわかるがカラスにはわからない
燃えないゴミを漁るカラスを
人はバカにするかもしれない
だけど週に何度か
ごちそうにありつけるんだ
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